オーストラリア・シドニーで開催されている「アピア国際シドニー」(WTAプレミア/1月8~13日/賞金総額71万900ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、世界1位のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)がダリア・カサキナ(ロシア)に…
オーストラリア・シドニーで開催されている「アピア国際シドニー」(WTAプレミア/1月8~13日/賞金総額71万900ドル/ハードコート)の女子シングルス2回戦で、世界1位のアンジェリック・ケルバー(ドイツ)がダリア・カサキナ(ロシア)に6-7(5) 2-6で敗れた。1回戦がBYE(免除)だったケルバーにとって、これはシドニーでの初戦であり、早くも来週始まる全豪オープンでタイトル防衛を目指す上で、痛いつまずきだった。 昨年の全豪と全米でキャリア初と2番目のグランドスラム・タイトルを獲得したケルバーは、2017年のブリスベンとシドニーの前哨戦2大会で、たった1勝、というお粗末な成績で新シーズンを始めた。全豪オープンは16日の月曜日からスタートする。 「年初の試合は、常に難しいものよ。私はまだ、自分のリズムをつかめていない。私は今日ミスをおかしすぎたわ。ボールを感じとることができていないの」とケルバー。「ただ、これは今年2つ目の大会にすぎない。まだまだ先は長いわ。だから、今日のあの試合に関して大げさに騒ぎ立てたりはしない」。 カサキナはケルバーのサービスを5度ブレークし、トップ5プレーヤーに対する初勝利を記録した。 「今の気持ちを表現するのは難しいわ。私は世界1位の選手を倒した。それはめったに起きることじゃないわけだから」と19歳のカサキナは、キャリア最高の番狂わせを演じたあとの気持ちを尋ねられ、こう答えた。「この勝利で自信をつけることができると思う」。 カサキナはこの勝利で準々決勝に進出し、そこで第6シードのジョハンナ・コンタ(イギリス)と対戦する。コンタはダリア・ガブリロワ(オーストラリア)を6-1 6-3で倒した。 ユージェニー・ブシャール(カナダ)は、シーズン初のグランドスラムに向け、復活の疾走を続けている。彼女は2回戦で、WTAファイナルズ優勝者で第3シードのドミニカ・チブルコバ(チェコ)を6-4 6-3で下し、準々決勝に進出した。 ブシャールは、チブルコバに対する対戦成績を4勝1敗に延ばした。チブルコバは世界5位であり、昨年末のWTAファイナルズで優勝を遂げたあと、もっとも目覚ましい復活を果たした選手に与えられる、WTAの2016年カムバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた選手である。 「世界最高峰の選手と戦うたびに、自分が今どの位置にいるかの目安を得ることになる」と、ワイルドカード(主催者推薦)で出場したブシャールは言った。「ドミ(チブルコバ)と試合をするたびに、私たちはこの上なくタフな戦いをすることになるの。私は彼女との戦いに頻繁に勝っている。でも誰に対しても戦いは厳しいわ」。 ブシャールは第2セットの序盤にブレークを果たしたが、その後、自分のサービスを落とし、チブルコバに体勢を立て直すことを許してしまう。しかしブシャールは、すぐにブレークに成功し、そこでつかんだ優勢をキープして、結局ストレートで勝利をつかんだ。
彼女は試合後、自分がここに来ての向上は、コーチであるトーマス・ホグステッドの功績によるところが大きいと言った。 ブシャールは、ブレイクの年となった2014年に全豪と全仏の準決勝に進出し、ウィンブルドンでは準優勝を果たした。しかし、それ以来、彼女は一度しかグランドスラムで4回戦を超えることができておらず、昨年末にはランキングも46位にまで落ちていた。 8月のシンシナティ以来、初めて一大会で2勝した彼女は、準々決勝でアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)と対戦する。パブリウチェンコワは、前年度覇者で第5シードのスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)を7-5 6-3で倒した。 「私は今週、堅実な数歩を踏んだけれど、自分がいたい場所からは、まだはるかに離れている」とブシャール。「今日は勝ったとはいえ、多くの面で、よりよいプレーができたと思う」。 元世界ナンバーワンで第10シードのカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)はユリア・プティンセバ(カザフスタン)を6-0 7-5で破り、バーボラ・ストリコバ(チェコ)との準々決勝へ駒を進めた。ストリコバは第9シードのロベルタ・ビンチ(イタリア)を6-2 6-3で下した。 世界3位で第2シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)は、クリスティーナ・マクヘイル(アメリカ)を7-6(1) 6-1で倒した。彼女は次のラウンドで、予選勝者のドゥアン・インイン(中国)と対戦する。インインはココ・バンダウェイ(アメリカ)を6-3 6-2で下し、準々決勝進出を決めた。(C)AP