◆先週の血統ピックアップ・1/17 京成杯(GIII・中山・芝2000m)  逃げ馬の真後ろを追走したグラティアスが4…

◆先週の血統ピックアップ

・1/17 京成杯(GIII・中山・芝2000m)
 逃げ馬の真後ろを追走したグラティアスが4コーナーで内をすくって先頭に立ち、後続の追撃を抑えて1番人気に応えました。新馬戦-京成杯の連勝は19年のラストドラフト、20年のクリスタルブラックに次いで3年連続です。

 スタートから3ハロン目に14秒0というラップを刻むなど、前半1000mが63秒7という超スローペース。そのため勝ち時計は2分03秒1と掛かりました。ちなみに、同距離で行われた前日の3歳未勝利戦は2分01秒9です。前に付けた馬が圧倒的に有利だったので、グラティアスにとって恵まれた競馬であったことは間違いありません。

 父ハーツクライはリスグラシュー、ジャスタウェイ、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン、サリオスなどの父。サンデーサイレンス系のなかではスタミナに恵まれたタイプです。

 母マラコスタムブラダは南米アルゼンチンでG1ヒルベルトレレナ大賞(芝2200m)を4馬身差で圧勝した名牝で、繁殖牝馬としてはグラティアスのほかに2歳牝馬チャンピオンのレシステンシア(阪神JF)を出しています。

 2019年のセレクトセール1歳で2億3000万円(税抜)の値がついた超高馬ですが、このときはまだレシステンシアのデビュー前だったので、単純に馬のデキが良かったことが高値となった大きな理由です。今回は流れが向いたので、次走で真価を問われることになりそうです。

◆今週の血統注目馬は?

・1/23 賢島特別(2勝クラス・中京・芝1400m)
 登録馬の父のなかで中京芝1400mに強い種牡馬はダノンシャンティ。連対率30.0%は、2012年以降、当コースで産駒が20走以上した67頭の種牡馬のなかで第1位。当レースにはダノンハイパワーが登録しています。

 2年近く勝ち星がない馬ですが、ここ3戦は6、6、4着と、一時の不振からは脱した印象。外差しの馬場になれば馬券圏内に食い込んでもおかしくありません。

 (文=栗山求)