元全米女王ゴールド、下着メーカーとのタイアップで現在の身体の写真を公開 フィギュアスケートの全米選手権で13位に入った25歳グレイシー・ゴールド。かつて患った摂食障害を乗り越え、競技を続ける元全米女王の演技は感動を呼んだ一方、大会の1週間前…

元全米女王ゴールド、下着メーカーとのタイアップで現在の身体の写真を公開

 フィギュアスケートの全米選手権で13位に入った25歳グレイシー・ゴールド。かつて患った摂食障害を乗り越え、競技を続ける元全米女王の演技は感動を呼んだ一方、大会の1週間前に更新したインスタグラムで自身の体型変化についての想いを告白した投稿が話題に。健康的な身体を取り戻した2枚の写真を投稿し、「私の身体はもう恥でも不安なものでもない」などと打ち明けていた。

 ゴールドは9日にインスタグラムを更新し、「私は摂食障害と身体醜形障害に約10年間、悩まされてきました」と吐露。「コーチが初めて体重計に乗ることを求めてきたのは、私が15歳の時でした。17歳になるまでに、お皿に乗った食事を見るだけで、どれくらいのカロリーがあるか分かるようになりました。カロリー計算は私のお気に入りの対処メカニズムでした」と過去の体験を記した。

 その上で「私の人生が手に負えない状況へ向かっている時でも、コントロールできていると感じました。22歳の時、すべてのコントロールを失い、逆の方向へ行ってしまいました」と転機があったことに言及。「過食し始め、数か月で体重が60ポンド程(約27キロ)増えました。XSからXLになり、AカップからFカップになりました。嫌いな体で(事実だと)認めない人生を生きていました」と赤裸々に記した。

 しかし、投稿では2枚の写真を掲載している。赤い下着を着用し、引き締まった健康的な身体を見せたもの。「これらの写真を投稿した時、私自身がどれほどの遠い道のりを通り、ここまで来のかと驚くばかりです」。摂食障害に加え、うつ病、不安障害を患い、22歳だった17-18年シーズンは全休したゴールド。そこから復調に至った過程に感慨を示している。

「自分の身体がどれほど心地よいか。私の身体の曲線は正しい場所にあり、筋肉も、ストレッチマークだってそれと同じです。私の身体は、もう恥でも不安なものでもありません。敬意を抱かせる神聖な場所です」と前向きに投稿。「減量がこの世の全てだと思っていた人全員を応援します。翼を広げ、私たちに相応しい場所を手にしましょう」と同じように体重管理に苦しむ人へ呼びかけた。

身体に愛着を取り戻すまでの苦悩に大きな反響「本当に感化される存在」

 フィギュアスケートの女子選手と体重管理は根深い問題があり、摂食障害もその一つ。日本の鈴木明子さんも現役時代に闘病を経験したことを公表している一人だ。今回のゴールドの投稿は「True & Co.」という下着メーカーとのタイアップで行われたもの。しかし、過去の経験を隠さず、自分の身体に愛着を取り戻すまでの苦悩を記したメッセージは大きな反響を呼んでいる。

 コメント欄では「私のヒーローよ」「とっても素敵!」「本当に感化される存在」「よく言った。君の勝利に敬意を示すよ」「美しい!」「その通り。誇りに思うよ」「あなたが幸せなのがとても嬉しい!」「シェアしてくれてありがとう!」「尊敬する!」と支持する声が続々。通常の3倍となる500件以上のコメントが相次いでいた。

 ゴールドは米国出身の25歳。ジュニア時代から頭角を現し、14年ソチ五輪は個人4位、団体銅メダルを獲得。世界選手権は13年から4年連続入賞し、全米選手権は2度優勝している。今回の全米選手権のショートプログラム(SP)後にはフィギュアスケートの女子選手ではベテランにあたる26歳となる来季も現役続行を表明。リンクの上で戦い続ける覚悟だ。(THE ANSWER編集部)