いくら監督やアナリストが分析に力を入れていても、何が起こるか分からないのがサッカーである。サッカーに頭や体では解決できな…
いくら監督やアナリストが分析に力を入れていても、何が起こるか分からないのがサッカーである。サッカーに頭や体では解決できない制御不能な何かがある。それは精神の状態と大きく関係するもので、多くのことがバルサとメッシの因果関係で説明できる。
チームの改善を説明するにはサッカー的な理由があるのかもしれない。慣れ親しんだ4-3-3の方が選手は自然にプレーできるのかもしれない。デ・ヨングはバルサのスタイルにフィットし、グリーズマンはメッシと呼応し始めた。
しかし、それだけではなく、今シーズンとこれまでとの大きな違いは、アルゼンチン人の心の状態だった。レオが戻ってきたとき、バルサは再び勝ち続けることになる。
チャンピオンズリーグで叩きのめされた挙句の退団事件でメッシの心は酷く傷ついた。本人もカウンセリングに行かなければならない状態だったと認めているように、今シーズン序盤はレオにとってもっとも苦しい瞬間だった。メッシの状態と並行してバルサは停滞した。一時はラ・リーガのタイトルを早々に諦める事態になったが、昨年末から今年に入りメッシのギアが上がったことでチームも復調した。
家族やクーマン、チームメイトの支えで調子を取り戻したメッシは、ピッチ上でもペドリという驚異的な青年と出会った。カナリア出身の18歳はアルゼンチン人を幸せにする最短の方法を知っており、彼が望むところでボールを預けて、彼が望むようにパスを返す。
今季最多の3連勝で迎えたスーパーカップ。チームのモチベーションは最高潮であり、タイトルを獲得すれば若返ったチームは一気に成長する可能性を秘めている。
この数ヶ月であらゆるシーンに対処してきたクーマンがバルサの監督としての初タイトルに意気込みをバルサTVで語った。
「レアル(・ソシエダ)は我々にとって難しい相手であることに間違いない。サッカーではすべてのものがすぐに変化する。しかし、最近のチームには自信が感じられるし、試合中の集中力も高い。かならずタイトルを取りたい」
向上心の高い選手の一人であるデ・ヨングもチームが向上していることを確信している。「内容と結果が伴って自信がついてきた」
アウェー3連勝の共通点は、中盤の2列目から前線を追い越していくプレーが増え、ダイナミズムと連続性が生まれていることである。
「チームが良くなった。中盤からもっと多くの人が入ってきているし、前にはダメージを与えられる質の高い選手がいる」とバルサの監督は説明している。
クーマンはシーズンのターニングポイントになると理解している。
「今回のスーパーカップが転機になる、そうする必要がある。終わりを指摘されたシーズンを好転させる結果を手にしたい」
「少し前までは、最も悲観的な人たちはチャンピオンズのグループステージを通過することさえ恐れていた。しかし、今のチームはこの分類に値しない。堂々とした戦いができる」
「スーパーカップは重要な時期にやって来た。1月は精神的な負担が大きい1ヶ月だ。ビッグクラブにとってはこの月の成績が悪いと大きな挫折になる。その最初のタイトルを制したい」
バルセロナはリーガでは4ポイント差を付けている5位レアル・ソシエダと対戦する。