サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Questionモイ・ゴメスはジェラール・モレノのために、どんな囮の動きをし…

サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~

Question
モイ・ゴメスはジェラール・モレノのために、どんな囮の動きをしたか?

 今季、ウナイ・エメリ新監督体制でシーズンに臨んだビジャレアル。第17節を終えて7勝8分2敗と勝ち切れない試合が多いものの勝ち点29で5位と好順位につけている。

 久保建英の加入で日本でも高い注目を集めたが、出場機会に恵まれず、結局、今冬のヘタフェ移籍が決定した。

 質の高い選手を多く擁するビジャレアルのなかで、久保はレギュラーポジションを獲得できなかった。そんなチームの攻撃を牽引するのは、スペイン代表にも名を連ねるFWのジェラール・モレノである。

 今季はとくに絶対的な存在感を示しているジェラール・モレノは、第17節終了時点で9得点を決め、得点ランキングでルイス・スアレス(アトレティコ・マドリード)、リオネル・メッシ(バルセロナ)、イアゴ・アスパス(セルタ)と並んで1位。数字を見ても、代えの利かないエースストライカーであることを証明している。

 そのジェラール・モレノの高いクオリティを、チームとして生かすのは必然である。そんなシーンが生まれたのが第17節レバンテ戦だ。



右サイドでチュクウェゼがカットイン。このあとモイ・ゴメスはどこへ動いたか

 後半9分、カウンターの場面で右サイドからサムエル・チュクウェゼがカットイン。中央でジェラール・モレノが待ち、2列目からモイ・ゴメスが走り込んだ。このあとモイ・ゴメスはジェラール・モレノを生かすために、どんな囮の動きをしただろうか。

Answer
相手のマークを引きつけるように、中央に走り込んだ

 チュクウェゼがカットインしたタイミングで、2列目から走り込むモイ・ゴメスはフリーだった。バイタルエリアでモイ・ゴメスがパスを受け、そこからシュートやパスという選択肢もあるなかで、このシーンの判断はそうではなかった。



モイ・ゴメスは中央へ入ってDFふたりを引きつけ、ファーサイドでジェラール・モレノをフリーにした

 最初のポイントはモイ・ゴメスの動きだ。フリーのモイ・ゴメスはバイタルエリアで止まることなく、そのままペナルティーエリア内へ進入した。これによりジェラール・モレノのマークについていたレバンテのコケを引きつけ、その隙にジェラール・モレノはバックステップで距離を取って、ファーサイドでフリーになれた。

 それを見ていたチュクウェゼの判断もポイントである。一度は走り込むモイ・ゴメスへのパスのモーションを見せたが止まり、フリーとなったジェラール・モレノへグラウンダーのパスを選択した。

 これでジェラール・モレノは、良い形でコケとの1対1に持ち込むことに成功した。コケに得意の左足を警戒されたものの、うまく右足側へ持ち込んでシュートを決めた。

 モイ・ゴメスの囮となって隙をつくる動きと、チュクウェゼのパスの判断により、最もクオリティのあるエースの決定機をつくり出した。久保も容易には入り込めなかった、前線の見事なコンビネーションによるカウンターだった。