カネロのトレーナー、エディ・レイノソ氏がPFP議論に持論 ボクシングで全階級のボクサーを格付けしたパウンド・フォー・パウンド(PFP)。複数の海外メディアが独自に選出しているが、世界4階級制覇王者のカネロこと、サウル・アルバレス(メキシコ)…

カネロのトレーナー、エディ・レイノソ氏がPFP議論に持論

 ボクシングで全階級のボクサーを格付けしたパウンド・フォー・パウンド(PFP)。複数の海外メディアが独自に選出しているが、世界4階級制覇王者のカネロこと、サウル・アルバレス(メキシコ)がその多くで1位に君臨している。カネロのトレーナー、エディ・レイノソ氏はカネロを1位に評価しない人を「アンチ」と表現している。米専門メディア「ボクシングシーン.com」が報じている。

 同メディアは「レイノソ:カネロをPFP1位にしない人々は“反カネロ”;彼はクロフォード以上のこと成し遂げた」と見出しを打って特集。本文では「アルバレスの最近の試合での、質の高いパフォーマンスはボクシングシーン.comのパウンド・フォー・パウンドリストで1位の座を掴んだ」と続けている。

 さらに「メキシコ人のスーパースターは、全米ボクシング記者協会(BWAA)、トランスナショナル・ボクシング・ランキング委員会(TBRB)、リング誌、ジ・アスレチックのPFPで栄誉に浴している」と複数の団体、メディアがカネロを1位に選出したことを伝えている。

 一方で「しかし、ESPNは異なる意見を持っているようだ。昨年末のランキングで、トップランクとテレビ放映契約をしているメディア会社は、テレンス・クロフォードをPFP1位に選んだ。アルバレスは2位だった」と米スポーツ専門局「ESPN」がカネロの上にクロフォードをランク付けしている現状を紹介。こうしたカネロを取り巻く“PFP事情”を前置きしたうえで、レイノソ氏のコメントを紹介している。

クロフォード1位には異議「カネロがやったことを達成していない」

 カネロ以外にルイス・ネリ(メキシコ)やライアン・ガルシア(米国)らも指導する敏腕トレーナーは「サウルはボクシング界で誰も成し遂げなかった偉業を成し遂げている。彼のキャリアとレガシーは確固たるものだ」と断言。「だから彼がPFP最高なんだ。“反カネロ”の政治的な人々が、いくつかのリストで彼が1位でない理由。もしも“反カネロ”の人々が勇気をもって投票すれば、それを認めるよ」とコメントしているという。

 カネロよりもクロフォードが上とするEPSNのランクに異を唱えるように、レイノソ氏は「サウルはクロフォード(が戦ってきたボクサー)よりも良いボクサーたちと対戦してきた。そしてそれが真に重要なこと」と言い、「クロフォードはカネロがすでにやったことをまだ達成していない」と分析している。

 カネロは昨年末にカラム・スミス(英国)に完勝。無敗だった難敵を撃破し、さらに評価を高めている。にもかかわらずクロフォードを高く評価するEPSNのPFPには納得がいっていないようだ。(THE ANSWER編集部)