オーストラリア・ブリスベンで開催されている「ブリスベン国際」(WTAプレミア/1月1~7日/賞金総額100万ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、世界ナンバーワンのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)が第6シードのエリナ・スビト…

 オーストラリア・ブリスベンで開催されている「ブリスベン国際」(WTAプレミア/1月1~7日/賞金総額100万ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、世界ナンバーワンのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)が第6シードのエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)に4-6 6-3 3-6で敗れた。ケルバーは昨シーズンの驚異的ブレイクを鑑み、2017年は違ったものになると予想していたが、確かに違った形のスタートになったと言える。

 ケルバーは昨年のこの大会で決勝を戦い、調整を進めたあと、全豪オープン決勝でセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)を倒して初のグランドスラム優勝を果たした。そしてウィンブルドンとリオ・オリンピックで決勝に進出、さらに全米オープンで優勝を果たし、2つ目のグランドスラム・タイトルを獲得した。そしてランキングでセレナを追い抜き、2016年を世界1位で終えたのである。

 1回戦がBYE(免除)のため、初戦となった2回戦で、ケルバーはワイルドカード(主催者推薦)で出場したアシュリー・バーティ(オーストラリア)に対してフルセットの戦いを強いられた。その試合のケルバーはサービスに苦しみ、9本のダブルフォールトをおかしている。

 世界14位のスビトリーナに対する準々決勝では、ケルバーはダブルフォールトを5本に減らし、第2セットを取ったあとの第3セットで先にブレークに成功したが、そのあとすぐにブレークバックされてしまう。ケルバーは十分なだけの安定性を取り戻すことができず、39本のウィナーに対し、48本のアンフォーストエラーをおかした。

 「もちろん準々決勝で負けてがっかりしているわ。でも、2016年のスタートとしてはそれなりに満足している。サービスについて心配はしていないわ。調子を上げていけることはわかっているの。これは今年最初の大会の、2番目の試合にすぎないのだから」とケルバーは言った。「試合も、悪い試合じゃなかった。今日はふたりともがレベルの高い試合をしたと思う」。

 22歳のスビトリーナは、昨年セレナとケルバーというふたりのナンバーワンを倒した唯一のプレーヤーだ。彼女はリオ・オリンピックでセレナを倒し、北京でケルバーをストレートで退けた。

 今回の勝利でスビトリーナは、ケルバーに対する対戦成績を4勝5敗とし、その差をまた一歩縮めた。

 昨年の全仏チャンピオンで第4シードのガルビネ・ムルグッサ(スペイン)は第5シードのスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)に対し、1-4から挽回して7-5 6-4で下して、アリゼ・コルネ(フランス)との準々決勝に駒を進めた。コルネは、昨年のWTAファイナルズ優勝者で第2シードのドミニカ・チブルコバ(チェコ)を6-3 7-5で破って勝ち上がった。(C)AP(テニスマガジン)