米専門メディアも報道「大晦日から始まっている」 ボクシングの世界4階級制覇王者・井岡一翔(Ambition)のタトゥーが試合中に露出したことが話題となっていることに対し、米専門メディア「ボクシングシーン.com」が注目している。「リング上の…

米専門メディアも報道「大晦日から始まっている」

 ボクシングの世界4階級制覇王者・井岡一翔(Ambition)のタトゥーが試合中に露出したことが話題となっていることに対し、米専門メディア「ボクシングシーン.com」が注目している。「リング上の偉業を曇らせた」などと記事を掲載した。

 井岡は昨年大晦日のWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦で左腕のタトゥーが露出。田中恒成(畑中)に8回TKO勝ちしたが、日本ボクシングコミッション(JBC)の規定では「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は試合に出場できないと定められているため、処分を受ける可能性が浮上している。

 日本で話題となっている中、同メディアはこうつづっている。

「この論争は大晦日の東京で、コウセイ・タナカに8回TKO勝ちを収めたことから始まっているものだが、試合そのものとは関係のないことだ。イオカのルール違反と日本ボクシングコミッションの時代遅れのルールに対しての議論である」

 記事ではJBCの規則を説明。関係者を通じて井岡に取材し、発言に触れた上で規則が外国人選手には適用されないことなどを紹介している。さらに「リング上の偉業を曇らせてしまっている」と記述。井岡がタトゥーを隠す措置を施したことを説明した上で「イオカはリング上での素晴らしいパフォーマンスの一方、マーキング(ファンデーションなどで隠すこと)に注意を払うことはできなかった」とした。

井岡が海外で試合をしても「母国に背を向けるということではない」

 記事では井岡が2017年末に一度引退し、18年に復帰した時にタトゥーを入れ、米国やマカオなど国外で戦ってきたことに注目。次戦以降の相手について、WBAスーパー王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア・帝拳)、WBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)、IBF王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との統一戦となる可能性を紹介した。

 今後規則が変わらなければ、井岡は日本で試合ができなくなる可能性もある。これについて記事では「それは、歴史を作ってきたタイトル保持者が母国に背を向けるということでない。イオカはどこで戦ったとしても、勝利したなら日本の国旗を誇らしく掲げるだろう」と、日本と決別する意味ではないとしている。

 米国にまで及んだ話題。見事な試合で日本人対決を制した王者は、今後どんな道を歩むのだろうか。(THE ANSWER編集部)