カタール・ドーハで開催されている「カタール・エクソンモービル・オープン」(ATP250/1月2~7日/賞金総額123万7190ドル/ハードコート)のシングルス2回戦で、前年度覇者で第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と、第1シー…

 カタール・ドーハで開催されている「カタール・エクソンモービル・オープン」(ATP250/1月2~7日/賞金総額123万7190ドル/ハードコート)のシングルス2回戦で、前年度覇者で第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と、第1シードのアンディ・マレー(イギリス)がともにストレート勝ちをおさめ、準々決勝に進出した。

 ジョコビッチは6-3 6-4で勝利したあと、対戦相手のホレイショ・ゼバロス(アルゼンチン)にセルフィーで一緒に写真を撮らせてほしいと頼まれて要望に応じた。

 「セルフィを撮るのは終わりだ、とあえて言っておくよ。キャリアを通してこのようなことを経験したのは初めてだ」とジョコビッチはコート上で言った。「だからホレイショ、よくやったよ。この写真はまたとないものだ」。

 マレーは元世界8位のユルゲン・メルツァー(オーストリア)の弟、ジェラルド・メルツァー(オーストリア)に対して厳しい戦いを強いられたが、7-6(6) 7-5で接戦を制し、準々決勝に駒を進めた。

 「彼は本当に素晴らしいプレーをした。彼は試合の大部分で優勢を保っていたよ」とマレー。実際、マレーはこの試合の大部分でディフェンスに回っていた。「彼は、ことを僕にとってこの上なく困難にした。今日、2セットで切り抜けられたのは、ちょっとラッキーだったよ」。

 マレーはまた、「彼はいわゆる世界69位の選手というよりも、はるかにいいプレーをしていたと思う」とも言い添えた。

 第1セットでマレーは、最終的にメルツァーがフォアハンドをミスしてセットを譲り渡す前に、9つのセットポイントを必要とした。第2セットでメルツァーは、自分のサービスゲームで2つのマッチポイントをしのぎ、それからブレークして5-5と追いついた。

 マレーは、メルツァーのサービスゲームだった第11ゲームで、4度目のブレークポイントをものにしてブレークを果たし、次のゲームでは3度目のマッチポイントで勝利を決めた。

 「今日の試合は、現在の男子テニス界の層の厚さを示す完璧な例だった」とマレー。「僕は実際、かなりいいテニスをしていたと思う。でも彼はフォア、バック両方のサイドから強烈なボールを打ち込んできた。僕はこれから一つ残らず、すべての試合で戦う準備ができている必要があると思った」。

 過去に今大会で2度優勝しているマレーは、次の準々決勝でニコラス・アルマグロ(スペイン)と対戦する。

 一方、ジョコビッチは一度もゼバロスに対してブレークポイントを与えなかったが、ゼバロスのサービスに対しては、各セットで1度ずつブレークを果たしたにすぎなかった。

 「果敢なテニスをしたゼバロスの功績だよ」とジョコビッチは言った。「彼はコート内に踏み込み、攻撃的なショットを打とうと努めていた。彼はベースラインの後ろに下がって、ただ返していただけではなかった」。

 ジョコビッチは準々決勝で、予選を勝ち上がったベテランのラデク・ステパネク(チェコ)と対戦する。

 2006年7月に世界8位まで上がったことのある、38歳のステパネクは、1995年のハレで42歳にしてベスト8に進んだジミー・コナーズ(アメリカ)に次いで年齢の高い、ATPツアーの準々決勝進出者だ。ステパネクはアルチュール・デ グレーフ(ベルギー)を6-3 6-2で倒して勝ち上がった。

 また、フェルナンド・ベルダスコ(スペイン)が第4シードのダビド・ゴファン(ベルギー)を6-1 7-6(6)で下す番狂わせを演じた。ベルダスコは準々決勝で第6シードのイボ・カルロビッチ(クロアチア)と対戦する。

 そのほかの準々決勝の顔合わせは、第3シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)と第5シードのジョーウィルフリード・ツォンガとなった。ベルディヒはイリ・ベセリ(チェコ)を7-6(5) 1-6 6-1で、ツォンガはダスティン・ブラウン(ドイツ)を6-1 6-3で下して勝ち上がった。(C)AP(テニスマガジン)