大晦日の日本人対決を米専門メディアがレビュー ボクシングWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチが31日、東京・大田区総合体育館で行われ、王者の井岡一翔(Ambition)が同級1位の田中恒成(畑中)に8回TKO勝ちで2度目の防衛に成功した…

大晦日の日本人対決を米専門メディアがレビュー

 ボクシングWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチが31日、東京・大田区総合体育館で行われ、王者の井岡一翔(Ambition)が同級1位の田中恒成(畑中)に8回TKO勝ちで2度目の防衛に成功した。屈指の日本人実力者対決は戦前から海外からも注目を浴びていたが、米専門メディア「ボクシングシーン.com」でも試合をレポート。世界戦で17勝目の井岡に対して「現代の偉人としての地位を永遠に固める形となった」と評し、高いディフェンス力に拍手を送っている。

 日本人初の4階級制覇王者と、4階級制覇を目指した無敗の逸材。注目の日本人対決で貫録を見せつけたのは井岡だった。5回、6回にダウンを奪い、8回に左フックで田中をぐらつかせたところでレフェリーが試合を止めた。

 大晦日に演じられた名勝負を、同メディアは「カズト・イオカがコウセイ・タナカを8回に倒した。115ポンドのタイトルを防衛」の見出しでレビューしている。

「カズト・イオカが伝統を守った。現代の偉人としての地位を永遠に固める形となった」

 記事では世代交代を許さなかった31歳の井岡について、最大限の賛辞を送っている。

田中の攻めを捌いた技術を称賛「ディフェンスの前に及ばなかった」

 試合については「試合開始のベルが鳴ったすぐから、左フックを見せて、イオカは存在感を示した」と序盤から井岡が優位に進めたと評し、大きく試合が動いた中盤以降は「大阪生まれ東京育ちのイオカは教科書のような左フックを着弾させ、試合を終わらせた」と伝えている。

「イオカは8回にショーをスタイリッシュに終わらせた。タナカはジャブで先輩を狙おうとしたが、イオカのダメージを最小限にするディフェンスの前に及ばなかった。イオカの左フックはタナカを揺らした。レフェリーのミチアキ・ソメヤは即座にタナカを救出した」

 戦前は田中有利の下馬評もあったが、百戦錬磨の井岡が鉄壁のディフェンスで被弾せず。そして勝負所で見事に決めきった内容を評価するとともに、試合を即座にストップしたレフェリーの好判断にもフォーカスしていた。(THE ANSWER編集部)