新型コロナ渦に見舞われた2020年。スポーツ界も東京五輪・パラリンピックの延期決定など多くの打撃を受けた。そのなかでも…

 新型コロナ渦に見舞われた2020年。スポーツ界も東京五輪・パラリンピックの延期決定など多くの打撃を受けた。そのなかでもスポルティーバでは様々な記事を掲載。2020年に配信された記事のなかで反響が大きかったものを再公開する(11月6日掲載)。

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「イバらの道の野球論」 スペシャルver.
井端弘和が読者の質問に答える!後編 前編を読む>>

 スポルティーバのツイッターで井端和弘氏に対する質問を募り、それに一問一答形式で答えてもらった特別企画。前編は守備に関する裏話、「星野・落合」という名将の違いなどを語ったが、後編は中日から巨人に移籍した時の気持ち、監督やコーチの目線で見た現在の中日などについて話した。



2013年シーズンオフに中日から巨人に移籍し、引退後はコーチも務めた井端

──中日から巨人へ移籍した時の気持ちを教えてください。(「守備ナンバーワンは、永遠井端さん」さん・愛知県)

「これはよく聞かれましたね。当時、中日を離れることが決まった時は楽しみでしたよ。チームひと筋で終わるよりも、ほかの球団でもプレーしたほうが自分にとってプラスになるだろうと思っていました。中日でやっていたことがすべて正解とも限りませんし、巨人と比較できた経験は、その後にコーチをする上でも大きかったです。練習メニュー、試合に入る前の準備、優勝に向けたチームの気持ちの高め方なども違いましたから。

 中日からの移籍先は、最初から同じセ・リーグのチームで考えていました。パ・リーグは『野球が違う』とも言われますが、さらにもう一回チームを変えるならばパ・リーグもいいかな、という感じでしたね」

──もし、自分がコーチだったらこの選手の守備を鍛えたい!と思う選手はいますか??(「あや」さん・神奈川)

「特定の選手というより、すべてのチームの二軍にいる内野選手を指導したいですね。若い選手が一軍に上がるためには、打撃よりも守備のレベルを高めるほうが早いと思うので。昨シーズンに高卒1年目で58試合に出場した広島の小園(海斗)も、まだ捕球やスローイングにバラつきがある印象です。何千回、何万回やっても同じ動きになるような守備を身に着けてほしいですね」

──特に守備に関して、子どもの時からやっておいたほうがいい練習などはありますか?(匿名)

「これはキャッチボールに尽きます。ボールを捕ることに関しては、打球の変化などもあるのでミスがあっても『しょうがない』とある程度は割り切れるものなんです。でも、そのあとの送球が乱れるとベンチの士気が下がるんです。難しい球を捕ってからの懸命なスローイングなら話は別ですが、イージーな送球ミスは、僕がコーチをやっていた時もがっくりきました。そういう意味でも、キャッチボールで正確なスローイングを身に着けることが大事だと思います」

──未経験だけど、この人が監督をやったら成功しそうと思う人は誰ですか?(匿名)

「これは、僕の口からは立浪(和義)さんとしか言えません(笑)」

──井端さんが監督もしくはヘッドコーチだったら、捕手は誰を起用しますか?(「hohe100・東京」さん)

「中日の捕手ことだと思うんですが、それなら僕は木下(拓哉)ですね。これは今シーズンの開幕前の理想オーダーにも入れていました。彼のことは、肩、捕球、バッティング、すべての平均値が高いと評価しています。打撃では、もともとヤマを張るタイプでしたが、狙った球を仕留められることが多くなってきました。

 実は開幕前、名古屋のテレビ番組で与田(剛)監督に木下の起用と福谷(浩司)の先発転向を提言したんです。木下は正捕手の座を掴んだ感がありますし、福谷は13試合に先発して7勝2敗(※最終的に14試合に先発して8勝2敗)。ある程度、提言どおりになっているので、僕としてはうれしいですね」

──今季、守備に関して進化したように見える京田陽太選手ですが、打撃面では不調が続いているようです。打開策はどんなところにありますか?(「光の速さで突っ走りたい」さん・愛知県)

「不調というよりは、今の成績がベースなんじゃないかと思います。2018年以降は2割5分を下回るシーズンが続いていますし。1年目の2017年(打率.264)は内安打も多かったですけど、相手チームは当然対策をしますよね。そういった対策を分析し、打開策をしっかり考えていけば、自然と数字は上がっていくと思います」

──中日ドラゴンズに新しく加入させたい選手はいますか?(「りょうたろう」さん)

「挙げ出したらキリがないですね(笑)。どの球団もそうでしょうけど、巨人のエース・菅野(智之)や、オリックスの山本(由伸)のような投手が欲しいですよ。

 ただ、今シーズンの中日の大きな課題は、二遊間の打撃面だったと思います。セカンドの阿部(寿樹)、ショートの京田(陽太)も打率が2割5分前後。これが2割7分ぐらいになると、巨人とも対等に戦えるんじゃないかと。まずは現在の選手たちの奮起に期待します」

──井端さんが巨人のフロントだとしたら、FA権を取得した山田選手を獲りに行きますか?(「いいバッター」さん・東京)
(※)11月19日に山田のヤクルト残留が発表された。

「もちろん球界を代表するセカンドのひとりですし、フロントだったら欲しいことは欲しいですけど、今の巨人のセカンドは吉川(尚輝)でいいと思います。今シーズンはケガなく安定したプレーを続けていて、北村(拓己)、増田(大輝)、若林(晃弘)といった他の若い選手たちも成長している。僕ならば現状の選手たちで戦いたいと思うでしょうね」