2017年、3年ぶりの優勝を目指す巨人。今オフは大型補強も敢行し、高橋由伸監督が指揮官として2シーズン目の船出となる。V奪回のポイントは何か。10項目をピックアップした。■史上初のFA3人獲得、二、三塁、外国人争いはどうなる? 2017年、…

2017年、3年ぶりの優勝を目指す巨人。今オフは大型補強も敢行し、高橋由伸監督が指揮官として2シーズン目の船出となる。V奪回のポイントは何か。10項目をピックアップした。

■史上初のFA3人獲得、二、三塁、外国人争いはどうなる?

 2017年、3年ぶりの優勝を目指す巨人。今オフは大型補強も敢行し、高橋由伸監督が指揮官として2シーズン目の船出となる。V奪回のポイントは何か。10項目をピックアップした。

○FAにトレード、空前の大補強は吉と出るか

 日本ハムから陽岱鋼、DeNAから山口俊、ソフトバンクから森福允彦と史上初の同一年にFA3選手を獲得。トレードでは日本ハムから吉川光夫、石川慎吾、さらに元楽天のマギー、メジャー右腕のカミネロと次々獲得した。推定で総額30億円と言われる補強の行方は? 生え抜きの奮起も期待したい。

○アマNO1内野手・吉川尚輝はレギュラー獲得なるか

 中京学院大からドラフト1位で入団した吉川尚は走攻守そろう万能プレーヤー。セカンドのレギュラー争いに挑むが、16年はクルーズや片岡、山本らで固定できなかったポジションだけに、期待のルーキーにもチャンスはある。チーム力の底上げなるか。

○二塁手争い

 その吉川尚だけでなく、巨人の定位置争いではセカンドが最も熾烈になる。クルーズ、片岡、山本、寺内、中井をはじめ、外野手だった重信がコンバートで二塁に挑戦。坂本と二遊間を組むのは誰になるか。

■小林は独り立ちできるか、背水ベテラン勢&外国人枠争いにも注目

○外国人枠争い

 4つ与えられる外国人の1軍出場登録枠を投手のマイコラス、マシソン、カミネロ、野手のギャレット、クルーズ、マギーの現状6人で争う。育成には力のある右腕のソリマンらもおり、支配下登録となれば厚みは増す。一方で2軍暮らしが長くなれば、外国人選手は扱いが難しくなる。首脳陣の操縦も重要だ。

○内海、杉内、大竹寛、ベテラン投手組の未来は

 かつては球界を代表する投手だったベテランたちも今年は勝負の年。内海は昨季9勝を挙げたが、序盤は2軍暮らしでチームの足を引っ張った。大竹寛もFAで加入しながら、昨季6勝と貢献できていない。杉内は15年に股関節を手術。ファームの試合で復帰登板し、秋季キャンプにも帯同した。背水のシーズンで復活なるか。

○三塁手争い

 マギーの加入で再燃した三塁手争い。昨季、ゴールデングラブ賞に打率3割超をマークした村田修一が当然ながら、筆頭候補になる。マギーにシーズン28本塁打を放った楽天当時の動きができれば、また3年目を迎える岡本和真が頭角を現せば、ポジション争いは過熱するだろう。

○小林誠司は阿部慎之助の後を継げるか

 129試合に出場し、規定打席にも到達した小林。まだまだ課題のある捕手だが、小林の成長なくして巨人の優勝はない。今オフはグアムの自主トレで阿部の教えを請うという。配球、リード、姿勢を学び、糧とできるか。

■3年目の主砲候補は打撃開花なるか

○先発ローテ争い

 菅野、田口、マイコラスのローテ入りはほぼ当確。ここにDeNAから移籍の山口俊、日本ハムから移籍の吉川光の2人が続く。残り1枠を内海、杉内、大竹寛のベテラン組に、22歳左腕の今村、今季から先発転向する宮国、15年ドラ1右腕の桜井、3年目の高木勇らが争う。大学、社会人卒の投手も3人いる。1人でも多くシーズンを通じてローテをまわる投手が現れることを期待したい。

○小谷正勝投手コーチが6年ぶり復帰、投手再建なるか

 16年までロッテ2軍投手コーチを務めた小谷投手コーチが、巡回投手コーチに就任。巨人では山口鉄の育成選手時代、内海、山口、西村が入団したばかりの頃は2軍投手コーチとして、1軍レベルに押し上げた。かつての教え子達が低迷しているため、71歳の名伯楽の手腕に期待がかかる。

○岡本和真が外野挑戦、打撃開花なるか

 3年目の未来の主砲、岡本が今年はレフトにも挑戦する。サードを争った昨年も村田の壁にはね返されて1軍出場は3試合にとどまり、出場機会を増やすためのコンバート。イースタン・リーグでは74打点で打点王。本塁打も18本でリーグ2位と強打を発揮し、オフにはプエルトリコのウィンターリーグで武者修行した。その打棒を1軍の試合で見てみたい。