2月8日開幕と正式に発表された2021年の「全豪オープン」。新型コロナウイルス感染防止のための厳しい規制が敷かれ、練習相手も制限される中、ラファエル・ナダル(スペイン)は若手の中でも最も将来を…

2月8日開幕と正式に発表された2021年の「全豪オープン」。新型コロナウイルス感染防止のための厳しい規制が敷かれ、練習相手も制限される中、ラファエル・ナダル(スペイン)は若手の中でも最も将来を有望視されている選手の一人、19歳のヤニク・シンネル(イタリア)とトレーニングを行うことがわかった。Tennis World USAが報じている。【動画】ナダルとシンネルの全仏での対戦ハイライト

「全豪オープン」に出場する選手たちは、1月中旬に現地メルボルン入りした後、2週間隔離されてから、大会に参加することになる。到着後最初の週に選手たちに与えられる練習時間は一日2時間ほどで、コート内に入ることが許されるのは前もって決めておいた相手プレーヤーとそれぞれのコーチのみだ。

ナダルとシンネルは1年前にもメルボルンでトレーニングをしている。2020年の「全豪オープン」、初めてグランドスラム本戦ストレートインを果たしたシンネルは、開幕前に練習する機会を多めにもうけており、その練習相手の一人がナダルだった。シンネルは過去2シーズンで目を見張る成長を遂げており、ATPランキングでおよそ300ものランクアップを果たすと2020年の終わりにはトップ40に入った。

一方のナダルはシンネル以外の若手ともトレーニングをしており、最近ではマヨルカ島にある自身のアカデミーで、21歳のエミール・ラウスビュオーリ(フィンランド)と汗を流した。彼も目覚ましい活躍を遂げている若手の一人だ。

イタリアのサン・カンディド出身のシンネルは2019年にチャレンジャーツアーで3回優勝、10月の「ATP250 アントワープ」では準決勝まで勝ち進み、「Next Gen ATPファイナルズ」で優勝した。2020年のスタートはゆっくりであったが、シーズン後半の19戦を15勝で締めくくっている。「全仏オープン」では準々決勝まで進み、11月の「ATP250 ソフィア」で初のATPトロフィーを獲得した。

中でも、2020年の「全仏オープン」では注目を集めた。ダビド・ゴファン(ベルギー)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)らを下して準々決勝に進出。「全仏オープン」本戦初出場で準々決勝まで勝ち進んだのは2005年のナダル以来という快挙だった。準々決勝ではそのナダルと対戦し、第1セットでタイブレークに持ち込むなど善戦。試合後のナダルに「シンネルは素晴らしいショットとパワーを持った非常に若いタレント。最初の2セットは大変だった」と言わしめている。

若手選手と積極的に交流しているナダル。新記録となる21回目のグランドスラム制覇が懸かる彼は、これまで1度しか優勝したことのない「全豪オープン」でどんなプレーを見せてくれるのだろうか。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全仏オープン」でのシンネル(左)とナダル(右)

(Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)