最終滑走で観客魅了、世界選手権代表切符も当確 フィギュアスケートの全日本選手権は26日、男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位だった五輪連覇王者・羽生結弦(ANA)が215.83点を記録。新プログラム「天と地と」で快演を披露し、…

最終滑走で観客魅了、世界選手権代表切符も当確

 フィギュアスケートの全日本選手権は26日、男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位だった五輪連覇王者・羽生結弦(ANA)が215.83点を記録。新プログラム「天と地と」で快演を披露し、合計319.36点で2015-16シーズン以来、5年ぶり5度目の優勝を果たした。

 羽生が圧巻の日本一を掴んだ。煌びやかな装飾が施された青の衣装をまとい、最終滑走で登場。戦国武将・上杉謙信が主役のNHK大河ドラマを基にした新フリー演目で、観客を魅了した。

 冒頭の4回転ループを鮮やかに着氷。続く4回転サルコー、3回転アクセル―2回転トウループも決めた。その後も優雅で力強い滑りを見せ、ジャンプは最後の3回転アクセルまで全く危なげなかった。最後は両手を高く上げてフィニッシュ。表情をほぼ崩さず、観客の拍手に丁寧に礼をして応えた。

 今大会はSP、フリー共に新プログラムで臨んだ。25日はアップテンポなロックナンバー「Let Me Entertain You」を熱演。黒のレザーパンツに、ゴールドの装飾がなされた黒のジャケット風衣装で登場し、ジャンプはいずれも成功。スピンの1つが無得点とジャッジされたが、それでも103.53点を記録していた。

 羽生は試合後のテレビインタビューで「練習してきたことを信じて、やりきれたのが大きい。昨日ああいう(新)プログラムだからこそ、初戦で力が入りすぎていたが、昨日それを感じられてよかった」と安堵。冒頭のジャンプについては「まずループジャンプで流れを出すのは難しいが、流れを殺さず加点が付くループジャンプを跳べたのは久しぶり」と手ごたえを口にした。

 前日のSPが2月の四大陸選手権以来、320日ぶりの実戦リンクだった。来年3月にスウェーデン・ストックホルムで開催される世界選手権代表も当確。26歳が健在ぶりを見せつけた。(THE ANSWER編集部)