立ち技格闘技イベント・RISEのビックマッチ発表会見が25日、都内で行われ、来年2月28日に行われるRISE横浜大会に、今季限りでプロ野球・埼玉西武ライオンズを戦力外となり現役を引退した相内誠が出場することが発表された。
会見で、「これからはライオンズではなくR I S E(ライズ)」と語り、格闘家として第二の人生をスタートさせる相内。そんな相内に今回、格闘家デビューへ向けての思いや、これからの展望について話を聞いた。
不安とワクワク・・・不思議な気持ち
プロ野球選手を引退しておよそ2ヶ月。早くも格闘家として第二の人生がスタートすることとなった相内。
格闘家デビューが決まり、率直にどのような心境なのだろうか。
「率直にいうと、不安とワクワクですね。果たしてこの世界でやっていけるのか?という不安と、新天地で活躍したいというワクワク感。なんか不思議な気持ちです。」
ユニフォームを脱ぎ、様々な道がある中で、格闘家の道を選んだ理由について、相内はこのように語る。
「元々中高時代から格闘技に興味があったんですよね。中学・高校の時に野球部で一緒で、今はK-1で活躍している島野 浩太朗さんと高校時代同じジムに通っていて、憧れていました。自分自身も格闘技を見ることがずっと好きで、魔裟斗さんに憧れていて動画をよく見ていたんですよね。
ただ、それまで野球もずっとやってきていましたし、お世話になった人が沢山いた。野球への恩の方が大きすぎて、プロを目指したいと思い、プロ野球選手への道を選び、進みました。
そんな中、今回野球への区切りをつけるとなった上で、以前から興味のあった格闘家への道へ進みたいと思い、挑戦を決めました。」
格闘家の道に進むにあたり、様々な団体がある中で、何故相内は自身の先輩である島野選手や憧れである魔裟斗さんと同じK-1の舞台ではなく、RISEを選んだのだろうか。
「様々な団体がある中で、今後ゆくゆくは世界への挑戦を目指していくにあたり、RISEはとにかく強さを求める団体であると自分自身感じ、今回参戦を決めました。」
「お前じゃ無理」と言われて当然
プロ野球選手としての現役中は、何かと騒がせてきた相内だが、今回格闘家への転身にあたり、様々な声が耳に入っているだろう。これに対し自身はどのように受け止めているのだろうか。
「『お前じゃ無理』と言われて当然だと思いますし、それは大いに言ってもらって結構です。僕の立場からして、もしサッカーをやっている人が突然プロ野球界にきたら同じように思いますからね。
色々と言われることもありますが、だからこそやる気が出ますし、ここで結果を残せたら男前じゃないですか?」
小学4年生から野球を始めたという相内は、その後プロ野球選手として、今季まで約8年に渡りプレー。これまでの野球人生で培ってきたものの中で、どのようなことをこれからの格闘家人生で活かしたいと思っているのだろうか?
「僕は正直プロ野球で成功した人間とは言えません。ただ、今まで経験してきたこととして、プロ野球の一軍の舞台は、少ないチャンスをものにした人しか生き残れない。僕は現役中、一軍と二軍を行ったり来たりしていたので・・・。
そういった点で、今現在僕が置かれている立場って、共通していると思うんですよね。
ちょっと前まで野球をしていた僕がこうしてRISEで格闘家デビューさせてもらえることになったので。
今回勝つか負けるかで今後の格闘技人生が大きく変わると思っています。」
元々はピッチャー、その中でも先発型として長いいニングを投げていた相内は、スタミナも持ち合わせていたが、実際に格闘家として練習をしていく中で感じた自身のスタミナ面に関しては、相内はこう話す。
「今はとにかく体力をつけることに注力をしています。正直、1イニング投げるのと1ラウンド戦うのって、体力面で全く違うと感じています。技術面云々より、まずは体力づくりをメインにおこなっています。」
前例のないチャンピオンへ
来年2月28日のデビュー戦までおよそ2ヶ月。残り期間の取り組みについて相内は
「引き続き走り込みを中心に、あとは対人練習を強化していきたいですね。今はミット打ちをやっていますが、対人へのスパーリングはほとんどやっていないので。」
と、現在おこなっている体力づくりに加え、スパーリングの強化へ取り組むと話す。
最後に、格闘家としての目標、さらには今後対戦したい相手について相内はこう語る。
「ベルトをとりたいですね。今まで野球選手から格闘家へ転身した人はいますが、チャンピオンになった前例はないと思うんです。僕が初の快挙を成し遂げて、ベルトを巻きたいですね。
(対戦したい相手は)いま現在でいうと、白鳥(大珠)選手ですね。背格好が自分と似ていますし、テクニックはもちろん総合力もあると思っています。目指すところはそこかなと思いますね。
今回白鳥選手も同じ試合へ出場するということで、距離感、距離取り方を近くで学びたいと思っています。」
前例のない、プロ野球選手から格闘技界のチャンピオンへ。
相内誠の格闘家人生が幕を開ける。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません
[文/構成:ココカラネクスト編集部]