人種差別に抗議するため、今年の「全米オープン」の全試合で毎回別の名前入り…
人種差別に抗議するため、今年の「全米オープン」の全試合で毎回別の名前入りマスクを着用して世界中で注目を集めた大坂なおみ(日本/日清食品)。積極的に声をあげる彼女を、フランシス・ティアフォー(アメリカ)が賞賛している。英スポーツメディアSky Sportsが伝えた。【動画】ティアフォーのスーパープレー集
「あれは、僕がこれまでの人生でやった中で最高のことかもしれない」
Sky Sportsのインタビューでティアフォーが語った最高のこととは、2019年「全豪オープン」の準々決勝進出といったコート内の出来事ではない。この夏、Instagramに投稿した動画のことだ。
その動画には、ティアフォーと大坂の他、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、ガエル・モンフィス(フランス)、ココ・ガウフ(アメリカ)ら現役選手、さらには引退したレジェンドやコーチも多数参加。全員がラケットを置いて両手を挙げる仕草をすることで、人種差別により人々が命を落としている状況を訴えた。
自分の意見を口に出すことを恐れないティアフォーは、それが万人に受け入れられるとは限らないことも承知している。「ロジャー・フェデラーは僕にとって誰よりも完璧な人だけど、世の中には彼のことが好きじゃない人もいるだろう。全員を喜ばせることはできない。ただ自分が正しいと信じることをやり、人が気に入るか気に入らないかは受け入れるしかないんだ」
人種差別問題で声をあげるティアフォーにとって心強い味方の一人が大坂だ。「彼女はいい友人の一人。僕の気持ちをわかってくれるし、いつも一歩先を行っているんだ」
「彼女は文句なしのスーパースターだけど、自分の考えを述べることを恐れない。素晴らしいよ。ネガティブな反響があっても気にしないんだ。みんなに自分の声を届けたいからね」
「全米オープン」で大坂がマスクを使って人々を啓蒙したことも称え、「彼女のファンなんだ。彼女が今後僕らにどんなものを見せてくれるのか、楽しみだよ」と期待を寄せている。
もちろん、ティアフォー自身もテニス選手として抱いている目標がある。グランドスラム優勝だ。2003年「全米オープン」のアンディ・ロディック(アメリカ)を最後に、グランドスラムの男子シングルスで優勝したアメリカ人選手はいない。しかし、ティアフォーにとっては「アメリカ人として」以上に果たしたい理由がある。彼が優勝すれば、1983年「全仏オープン」を制したヤニック・ノア(フランス)以来の黒人選手のチャンピオンとなるのだ。
「アメリカ人としてよりも、そちらの方が僕にとっては重要だね。そのことについては人ともよく話すし、僕がぜひやり遂げたいことだよ。新たな黒人選手としてテニスの歴史に名を刻むことはね」
(テニスデイリー編集部)
※写真は「全豪オープン」でのティアフォー
(Photo by Cameron Spencer/Getty Images)