トゥクタミシェワは長年ミーシン氏に師事「家族に近いような関係」 フィギュアスケートの2014年グランプリ(GP)ファイナル&15年世界選手権女王エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)は、若手が台頭する中でも奮闘を続けている。最近のフィギュ…

トゥクタミシェワは長年ミーシン氏に師事「家族に近いような関係」

 フィギュアスケートの2014年グランプリ(GP)ファイナル&15年世界選手権女王エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)は、若手が台頭する中でも奮闘を続けている。最近のフィギュア界では移籍で指導者を変更することが話題となる中、長年同じコーチに師事する24歳。IOC運営の五輪専門メディア「オリンピックチャンネル」は、トゥクタミシェワへのインタビューでコーチを変えない理由について触れている。

 トゥクタミシェワは11月下旬のGPシリーズ第5戦・ロシア杯で優勝。今月17日に24歳になったが、4回転ジャンプの成功を目指すなど向上心は底知れない。そんな元世界女王について、同メディアは「永遠の“女帝”エリザベータ・トゥクタミシェワが初の五輪を目標にする」の見出しで記事を掲載。「コーチ、ミーシンとの特別な関係」と注目している。

 トゥクタミシェワは、過去に五輪王者のアレクセイ・ヤグディンやエフゲニー・プルシェンコらを指導したアレクセイ・ミーシン氏に師事。その意味についてインタビュアーに問われると、こう語っている。

「9歳でミーシンと会った後、サンクトペテルブルグへ行かなければいけないことに気がつきました。でも、プルシェンコに会うことだけを考えていました。彼のことは知っていましたから。アレクセイ・ミーシンが誰かなど知りませんでした。私はフィギュアスケートのファンではなかったし、誰も知りませんでした。イリーナ・スルツカヤとプルシェンコは知っていました。それで十分だと思っていました」

いつしか「コーチとアスリート」以上の関係に

 当時は同コーチの存在を知らなかったという。さらにトゥクタミシェワはこう続けた。

「でも、時間を経るごとに私たちのコーチとアスリートとしての関係性は理解度を増し、距離も近くなっていきました。『コーチとアスリート』としてだけでなく、家族に近いような関係になったのです。私たちの関係をどう表現すればいいか分かりませんが、間違いなく信頼で満ち溢れています。一人のコーチと長年練習してくれば、彼を信じずにはいられなくなります。そのため、今は温かく敬意に満ちた関係にあります」

 コーチとの信頼関係を口にしたトゥクタミシェワ。最近では移籍で指導者を変更することが話題となるが、これを否定しているわけでもない。「コーチ変更を考えたことはありますか?」と質問を受け、こう返答している。

「考えたことはありません。アレクセイ・ミーシンは私を信じ、私を指導するのが好きだと分かります。コーチを変更することが私にはわかりません。なぜならアレクセイ・ミーシンは最高だからです」

 ロシアでは次々と若手が台頭し、フィギュア大国として五輪代表争いは激化していく可能性が高い。そんな中でもトゥクタミシェワは「すでに長いキャリアをすごしてきたので、今回は最大限(2022年の)北京五輪へ出るために全力を尽くします。五輪出場は……本当にしたいです」と闘志を燃やす。24歳からの成長に注目だ。(THE ANSWER編集部)