4度ダウンを奪う完勝、米記者からは称賛とともにミスマッチの指摘も ボクシングのIBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)は18日(日本時間19日)、同級3位の指名挑戦者カミル・シェルメタ(ポーランド)を7回終了TKOで破り…

4度ダウンを奪う完勝、米記者からは称賛とともにミスマッチの指摘も

 ボクシングのIBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)は18日(日本時間19日)、同級3位の指名挑戦者カミル・シェルメタ(ポーランド)を7回終了TKOで破り、初防衛に成功した。ゴロフキンはミドル級で通算21度目のタイトル防衛を達成。バーナード・ホプキンス(米国)を上回り歴代最多となった。ゴロフキンの戦績は41勝(36KO)1敗1分け。初黒星のシェルメタは21勝(5KO)1敗。

 まさにワンサイドだった。1年2か月ぶりにリングに上がったゴロフキン。序盤からエンジン全開だ。1回、終了間際に相手の左をかいくぐって、左フックを直撃させいきなりダウンを奪う。2回にも2度目のダウンを奪うなど、序盤から一方的な展開となった。

 4回にも左で倒したゴロフキン。シェルメタも粘るが、7回には左のジャブで4度目のダウン。このラウンド終了後にシェルメタが棄権。ゴロフキンが初防衛に成功した。

 38歳で健在ぶりを見せつけたゴロフキン。米記者からは見事な内容を称賛する声とともに、ミスマッチも指摘されている。

 米専門誌「ザ・リング」のダグラス・フィッシャー編集長は「GGGはこの戦いを支配し、素晴らしいものを見せてくれた。しかし彼は最後の2回は息切れし、腕も止まっていた。それでも彼と彼の陣営を称賛したい。この勝利によって、彼は2021年にビッグマッチを行うことになるかもしれない」とツイート。一定の評価を下した。

シェルメタでは力不足? ESPN記者「エリートと対戦した場合にはどうなるか」

 また米スポーツ専門局「ESPN」のスティーブ・キム記者も「今夜、ゴロフキンは攻撃から守備へ、守備から攻撃へと良い流れを見せた。しかし、気になることは160から168ポンドのエリートと対戦した場合にはどうなるかだ」とゴロフキンを称えながらも、相手のレベルに疑問符をつけている。

 辛辣だったのは米スポーツ専門局「ESPN」のダン・ラファエル記者だ。「GGGは期待通りに戦ったが、楽しい試合ではなかった。なぜなら無観客で盛り上がりがなく、トラック対三輪車のような試合だったからだ。戦いの中で1つも面白いところはなかった」とツイートしており、トラック(ゴロフキン)対三輪車(シェルメタ)だったと切り捨てている。

 4階級王者カネロことサウル・アルバレス(メキシコ)との3度目の対戦に前進したゴロフキンだが、今回の相手では現状のレベルを測るのは難しいという見方もあるようだ。(THE ANSWER編集部)