DeNAは18日、巨人から田中俊太内野手を、FA移籍した梶谷隆幸外野手の人的補償として獲得したと発表した。田中は球団を…

 DeNAは18日、巨人から田中俊太内野手を、FA移籍した梶谷隆幸外野手の人的補償として獲得したと発表した。田中は球団を通じて「3年間ありがとうございました。ジャイアンツで学んだことを生かし、ベイスターズでも勝利に貢献できるよう、精いっぱい頑張ります」とコメントした。


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 田中俊は東海大相模、東海大、日立製作所を経て、2017年ドラフト5位で巨人へ入団。広島の田中広輔の実弟としても知られる。1年目の2018年から内外野守れる貴重なユーティリティとして1軍で出場。今季は48試合の出場で、18安打、打率・265、1本塁打、6打点、2盗塁だった。ただ、出場試合数は1年目の99試合から、62試合、48試合と減らしてはいた。

 梶谷の活躍と同時に、田中俊が新天地でどんな存在感を示せるのか、注目するファンは多いだろう。特に戦力が豊富な巨人のプロテクトから漏れて、他球団に移籍後に急成長を果たした選手は多い。

 成功例たる筆頭格が、2016年に山口俊投手獲得への人的補償として巨人からDeNAへ移った平良拳太郎投手だろう。巨人では1軍は2016年にわずか1試合に投げただけだが、移籍2年目の2018年から先発ローテーションの一角に成長。今季は負傷離脱するまでは防御率リーグトップを走るなど、絶妙な制球力と手元で曲がるくせ球でエース格に成長。14試合に投げて4勝6敗ながら、防御率2・27、WHIP1・10という安定感を発揮した。

 同じようなケースが2013年に大竹寛投手獲得に伴い、巨人から広島へ移った一岡竜司投手。巨人では2軍の抑えとして、それまで1軍では13試合の登板だったが、移籍1年目から勝ちパターンの中継ぎに定着。この年は31試合に投げ、2勝0敗2セーブ16ホールド、防御率0・58と驚異的な数字を残した。2016~2018年の広島のリーグ3連覇に大きく貢献。2016年は27試合で防御率1・82。2017年は59試合で同1・85、2018年は59試合で同2・88と広島ブルペンになくてはならない存在となった。

 一方で同様に期待されながら、芽が出せない期待の若手もいた。2014年に相川亮二捕手獲得に伴い、巨人からヤクルトへ移った奥村展征内野手は、巨人でも将来のレギュラー候補と位置付けられていたが、新天地でも1軍定着は果たせていない。2017年に野上亮磨投手獲得に伴い巨人から西武へ移った高木勇人投手は、2年間で計10試合にしか投げられず、2019年オフに戦力外となった。

 過去には江藤智、工藤公康、内海哲也、長野久義ら、全盛期を過ぎたとみられる大物ベテランがプロテクトを外れ、他球団へ移籍したケースもある。こうした大物の獲得には、一種の博打のような感覚が必要だが、プロテクトしきれなかったダイヤの原石こそが、他球団が最も欲しい選択肢であろう。まだプロ3年目、27歳と若い田中俊は後者にあたる。

 2学年年下ながら、人的補償としては「先輩」にあたる平良ら成功例に続けるのか。はたまた大和、倉本、柴田、中井ら粒揃いで、若い牧、伊藤裕、森らも控える内野陣に割って入れるのか。神奈川県厚木市出身で地元チームとなるDeNAで、これまで以上に田中俊の動向が注目を集めることになる。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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