12月17日、ニュージーランドで「アメリカズカップ・ワールドシリーズ・オークランド大会」(クリスマスレース)がはじまりました。この大会は来年1月に始まるプラダカップ(挑戦者決定戦)、第36回アメリカズカップのプレイベントで17日から20日まで4日間開催されます。(BHM編集部)

初日の見どころはアメリカンマジック対ニュージーランド。上マークでゾーンに入りペナルティを取ったニュージーランドですが、ジャイブ後スピードをなくして、ペナルティ解消(相手艇より50m遅れる)したアメリカンマジックに0.12秒差で破れました

 ワールドシリーズ初日は現地時間午後3時からマッチレース形式で総当たり戦となるラウンドロビンがおこなわれました。風は15から19ノットの絶好のフォイリングコンディションで4チームが2戦ずつ、合計4レース実施しました。

 結果はニューヨークヨットクラブから出場するアメリカンマジックが2勝して1位(2点)。2位エミレーツ・チームニュージーランド(1点)、3位ルナロッサ(1点)、4位イネオスチームUKとなりました。

 はじめて開催される75フィートのモノハルフォイル艇の戦いは「難しさ」を感じさせるレース内容となりました。本日の最高速度はニュージーランドの49.1ノット。この速度はSailGPのF50と並ぶスピードですが、実際のレースではボートの性能差があるためか、大きく差がつく(約3000メートルも)場面も見られました。

 しかし、第4レースのアメリカンマジック対ニュージーランド戦は、ニュージーランドの巻き返し、上マーク際のペナルティもあり、0.12秒差でフィニッシュするという手に汗握る接近戦もあり、AC75の魅力的な部分が分かるレースとなりました。

 明日18日も引き続きラウンドロビンがおこなわれます。

アメリカズカップ・ワールドシリーズ・オークランド/クリスマスレース
第1レース
○Emirates Team New Zealand
●Luna Rossa Prada Pirelli

第2レース
○American Magic
●INEOS TEAM UK

第3レース
●INEOS TEAM UK
○Luna Rossa Prada Pirelli

第4レース
○American Magic
●Emirates Team New Zealand

アメリカズカップ・ビレッジではモニターの前で観戦できるほか、オークランド・ハウラキ湾をのぞむ高台からもレースを観戦できます
ワールドシリーズ・オークランド初日 全レース再放送