12月29日、中学生たちの最終決戦が花園ラグビー場で開幕した。12月31日までの3日間で第1ブロック、第2ブロックの頂点を決める。初日は各ブロックの1回戦、8試合がおこなわれ、勝者は準決勝へ進んだ。

 第1ブロックは初戦から興味深い対決に。東日本中学校大会を制したばかりの茗溪学園中が主力の茨城県中学校選抜と、9月の全国中学生大会を優勝した西陵中のメンバーが多数を占める京都府中学校選抜の対戦だ。京都は6番にもFWを配置して、縦、横に揺さぶりながら、スペースを攻略する。何度もフェイズを重ねてというよりも、タイミングなどでラインをブレイク。チャンス時の素早いフォローもあり、序盤から3連続トライを挙げた京都が21-0とリードを広げた。

 茨城もSH大越勇気の好リードから、FW周辺にフラットなパスを出して、チャンスを作る。ゲインすると良さが出るのが茨城。後半10分にはSH大越のトライで17-26と9点差に迫る。しかし、ここから京都は再びギアを上げる。12分から7分間で3トライを追加して43-24と白星発進した。

「自分たちの形で取れたのが勝因ですが、サイドディフェンスが崩れてトライを与えた。修正すべきはそこだけです。優勝するにはすべてこういう接戦が続くので、フィットネスが維持できれば」と話すのは京都・井口隆路監督。今年は小柄な選手が多く、運動量が生命線となる。

 その準決勝の相手は兵庫県スクール選抜に決まった。昨年の大会を制しているように充実しているチーム。昨年の経験者もいるが、個の能力というよりも組織力で大阪府スクール選抜を33-15と下した。相手FWの迫力ある攻撃に耐えながらも、きっちりとチャンスを生かしたのが印象的だった。「試合中に修正できたのは次につながります」と兵庫・射場真司監督。

 もう一方の準決勝には福岡県選抜と長崎県選抜が勝ち上がった。福岡は高校生かと思うような展開力と素早い判断力を備える。この間合いしかトライを取れないというような時に最善のプレーを出せる。しかも、ディフェンスへの意識も高く、「17点取られたことが不満だったようで、そこにはプライドがある」と福岡・西清則監督。

 また、長崎は昨年準優勝の神奈川県スクール選抜と大接戦の末に制した。12-12で迎えた終了間際、FB山口泰輝の大きなゲインからCTB本田拓海がタックルを受けながらも右隅に飛び込んで17-12。長崎が準決勝に駒を進めた。「前半に簡単に取れすぎて、その後のプレーに影響してしまった。そこをきちんとしないと福岡には勝てません」と長崎・江添大輔監督。

 30日は堺市のJ-GREEN堺で、最終31日は花園に戻る。毎年、想像を超えるようなプレーが飛び出すのもこの大会。高校ラグビーの未来を照らしてくれる。(取材:福田達)

<第22回全国ジュニア・ラグビー大会 1回戦結果>

【第1ブロック】
・京都府中学校選抜 43-24 茨城県中学校選抜
・兵庫県スクール選抜 33-15 大阪府スクール選抜
・福岡県選抜 36-17 奈良県中学校選抜
・長崎県選抜 17-12 神奈川県スクール選抜

【第2ブロック】
・岐阜県スクール選抜 26-5 北海道スクール選抜
・愛知県中学校選抜 26-25 東京都スクール選抜
・東京都中学校選抜 43-7 岡山県スクール選抜
・長野県スクール選抜 38-19 熊本県選抜