川崎フロンターレが、圧倒的な数字で優勝を遂げた今年のJリーグ。「Jリーグ歴代最強では?」の声が多く聞かれるが、28年の歴…
川崎フロンターレが、圧倒的な数字で優勝を遂げた今年のJリーグ。「Jリーグ歴代最強では?」の声が多く聞かれるが、28年の歴史のなかで無類の強さを発揮したチームはいくつか存在する。そこで今回、Jリーグを長く取材してきた識者にアンケートを実施。Jリーグ史上最強チームははたしてどこなのか?
10連勝&12連勝。強さを見せつづけた川崎
浅田真樹氏(スポーツライター)
昨季横浜F・マリノスは、従来のJリーグの常識を大きく変える革新的なサッカーでJ1を制したが、今季の川崎はそれをさらにバージョンアップ。"史上最強"を更新した。
ボールを保持して相手を押し込み、失ったボールは高い位置で回収して攻撃をつづける。それがいかに忠実に実行されていたかは、得点の多さだけでなく、失点の少なさにも表われている。一口に攻撃的スタイルと言っても、ピッチ上で展開されていたのは、打ち合い上等の粗悪なものではなく、質の高い先進的なサッカーだった。
背後に広がる広大なスペースをカバーしたジェジエウ、懸案だった右SBの穴を埋めた山根視来など、新たに適材適所で優れた個が加わったのも、コレクティブなサッカーを高いレベルで実現することにつながった。
また、"コロナ時代"も味方につけた。鬼木達監督はリーグ再開直後こそメンバーを固定したが、チームを正しい軌道に乗せたあとは豊富な手駒を生かし、過密日程のなか大胆に選手を入れ替え。5人交代制も有効活用し、三笘薫、小林悠らが途中出場でゴールを量産した。
10連勝1回に、12連勝1回。1シーズンを通してこれほどの強さを、しかも内容と結果の両面で、ずっと見せつづけたチームは記憶にない。

※今回の
「Jリーグ歴代最強チームランキング」は、「Jリーグの28年の歴史のなかで最強と思うのは、何年のどのチームか?」というアンケートを実施。識者10名に、1位~3位まで挙げてもらい、1位のチームを3点、2位を2点、3位を1点の形で集計。合計ポイントで順位を決定した。
◆各識者のランキング
浅田真樹氏(スポーツライター)
1位=川崎フロンターレ/2020年
2位=柏レイソル/2011年
3位=ジュビロ磐田/2002年
飯尾篤史氏(スポーツライター)
1位=ジュビロ磐田/2002年
2位=ヴェルディ川崎/1993年
3位=浦和レッズ/2006年
井川洋一氏(スポーツライター)
1位=川崎フロンターレ/2020年
2位=横浜F・マリノス/2019年
3位=浦和レッズ/2006年
小宮良之氏(スポーツライター)
1位=浦和レッズ/2006年
2位=川崎フロンターレ/2020年
3位=柏レイソル/2013年
後藤健生氏(サッカージャーナリスト)
1位=川崎フロンターレ/2020年
2位=ジュビロ磐田/2001年
3位=ヴェルディ川崎/1993年
杉山茂樹氏(スポーツライター)
1位=川崎フロンターレ/2020年
2位=横浜F・マリノス/2019年
3位=鹿島アントラーズ/2016年
中山 淳氏(サッカージャーナリスト)
1位=ジュビロ磐田/2002年
2位=川崎フロンターレ/2020年
3位=ヴェルディ川崎/1993年
西部謙司氏(サッカージャーナリスト)
1位=川崎フロンターレ/2020年
2位=ヴェルディ川崎/1993年
3位=ジュビロ磐田/2001年
原田大輔氏(スポーツライター)
1位=川崎フロンターレ/2020年
2位=鹿島アントラーズ/2009年
3位=ジュビロ磐田/2002年
原山裕平氏(サッカーライター)
1位=ジュビロ磐田/2002年
2位=浦和レッズ/2006年
3位=川崎フロンターレ/2020年