第96回全国高校ラグビー大会(12月28日/東大阪市花園ラグビー場)。栄冠に輝いたことがある名門校同士の1回戦、大分舞鶴×茗溪学園は、最後までもつれる熱闘となり、20-17で茨城県代表の茗溪学園が制した。

 一進一退の攻防が続き、前半17分、茗溪学園のLO岡添裕也がPGを決めて均衡を破った。
 相手の粘り強い守りをなかなか崩せずにいた大分舞鶴だが、27分、敵陣深くでの相手ボールスクラムをターンオーバーしてボールを奪い返し、FWがしつこく近場を突いて、FL齊藤真太郎がインゴールにねじ込み逆転した。
 4点ビハインドとなった茗溪学園は後半早々、キャプテンのCTB日高裕史がブレイクしてボールをつなぎ、WTB加藤樹大がトライを決めて8-7とゲームをひっくり返す。
 しかし、大分舞鶴は後半7分、ゴール前のモールから持ち出したキャプテンのNO8中尾泰星が5点を奪い、再び黒衣軍が先行した。
 12分に茗溪学園がスピーディーな継続ラグビーでWTB加藤がトライを挙げれば、大分舞鶴はリスタート直後、相手のノックオンにより敵陣深くでスクラムチャンスとなり、FLに移動していたキャプテンの中尾がNO8富田晴大とのサインプレーでブラインドサイドを襲い、WTB田辺桃雅がゴール右隅に押さえて再びリードを奪った。
 だが、19分、大分舞鶴の大黒柱である中尾が不当なプレーでシンビンとなり、数的有利となった茗溪学園は24分、カウンターで一気に敵陣22メートルライン内に入ってテンポよく連続攻撃。左へ大きく展開してWTB加藤がインゴールに押さえ、逆転トライが認められた。コンバージョン成功で20-17。
 キャプテンがフィールドに戻って15人になった大分舞鶴は試合終了間際、自陣深くのブレイクダウンでからんでボールを奪い返し、敵陣でのラインアウト後、30フェイズ近く重ねたが、鍛えられた茗溪の壁は黒衣の男たちをじりじりと押し返し、最後は大分舞鶴のノックオンでノーサイドの笛が鳴った。

 第2グラウンドでおこなわれた岡谷工業(長野)×名護(沖縄)も大接戦となり、22-21で岡谷工が制している。 
 序盤にペースをつかんだのは名護だった。前半6分、自陣10メートルラインでボールをもらった副将のFB永野拓也がキレのあるカウンターで次々とディフェンダーを振り切り、鮮やかな先制トライ。永野は12分にもチームアタックをフィニッシュし、14点リードを奪った。
 岡谷工はその後もゴールラインを背にする場面があったが、耐え、26分にゴール前でPKをもらうとモールを組んで押し込み、5-14として折り返した。
 後半9分、追う岡谷工が敵陣深くに入ったが、名護がブレイクダウンでターンオーバーし、ボールをもらった快足のFB永野が80メートル以上独走、ハットトリックで点差が広がった。
 しかし、岡谷工はリスタート直後から反撃開始。タックルでプレッシャーをかけてボールを奪い返すと一気にゴールに迫り、激しい押し合いでPR中村優太がインゴールに突っ込み、トライとなった。18分にはSH加地凌真がPGを決めて15-21、6点差とする。
 そして、残り時間2分を切った28分過ぎ、ゴール前中央付近でPKを得た岡谷工はFWの塊にBKも加わって押し込み、トライ。コンバージョンキックをSH加地が決め、劇的な逆転勝利となった。
 岡谷工は2回戦でBシードの東京と対戦する。

 3人の高校日本代表候補を擁する尾道(広島)は、関商工(岐阜)との1回戦を57-12で制し、2回戦へ進んだ。
 尾道は開始早々、ラインアウトからのアタックでFB村田享翼が抜けて40メートル走り切り、先制。9分にはFL新宅真仁がゴールに持ち込んだ。21分には敵陣深くのPKから速攻で高校ジャパン候補のLO中村俊介がトライ。
 対する関商工は前半15分、FWにこだわってゴールに迫り、PR泓城蓮がチーム初得点を挙げると、28分にはキャプテンのSO青山俊平がパスカットして60メートル以上走り切り、7点差に詰めて前半を終えた。
 しかし、後半は尾道の得点ラッシュ。6分、自陣深くから高校日本代表候補のNO8丸山泰史が力走して仲間につなぎ、FB村田のトライを演出すると、その2分後にはキャプテンのHO淡野徳蔵からパスをもらったWTB沖洸成がフィニッシュし、リードを広げた。その後、尾道は4トライを追加し、30日にAシードの御所実業(奈良)とぶつかる挑戦権を得た。