ロシア杯第5戦で圧巻V、母国はSPでの3回転アクセルに注目 フィギュアスケートのロシア国内大会・ロシア杯第5戦が6日、モスクワで行われ、女子フリーで昨季の世界ジュニア女王、カミラ・ワリエワが168.66点をマーク。参考記録ながら、合計254…

ロシア杯第5戦で圧巻V、母国はSPでの3回転アクセルに注目

 フィギュアスケートのロシア国内大会・ロシア杯第5戦が6日、モスクワで行われ、女子フリーで昨季の世界ジュニア女王、カミラ・ワリエワが168.66点をマーク。参考記録ながら、合計254.86点という衝撃スコアで優勝した。2位とは50点以上の差をつけ、男子の優勝スコアも7点上回った14歳。特に母国メディアが注目しているのはショートプログラム(SP)で2本目のジャンプに3回転アクセルを跳んだことだ。史上初だという快挙に賛辞を連発している。

 SPでは冒頭の3回転フリップに成功。続く3回転アクセルに挑むと、両手を上げた。より難度の高い大技はステップアウトしながら着氷してみせた。参考記録ながら86.20点で男子のSP首位と同スコアをたたき出した14歳。特集しているのはロシアメディア「championat.com」だ。「トゥトベリーゼ氏の新しいスターが唯一無二の達成で驚かせた」とのタイトルで驚きを伝えている。

 エテリ・トゥトベリーゼ門下の新星を「彼女は五輪へ向け比類のない存在になるかもしれない」と絶賛。コロナ禍の中で満足に練習ができていないスケート界にあって、ワリエワの3回転アクセルも不安視されていたというが、今回は見事なジャンプを決めたと称えている。

 予定構成では3回転アクセルではなく2回転アクセルだった。演技が始まるまでは大技に挑まないのではないかという空気も流れていたという。だがワリエワは跳んだ。記事では実際の演技を驚きをもって伝えている。

露メディア衝撃「それは誰も今までやったことがなかった!」

「ワリエワはエリック・ラドフォード『Storm』に乗って軽快に自然にプログラムを滑り始め、最初のジャンプで3回転フリップを跳んだ。その瞬間、カミーラから3回転アクセルを見るチャンスは最小限であると思われた、なにしろこのジャンプをプログラムの2番目に跳ぶことは誰一人としてやっていなかったから。通常そのジャンプは、まだ体力があるプログラムの最初に跳ばれる。

 しかし非凡なトゥトベリーゼ氏の教え子は再び、自身が我が道を行くことを証明した。彼女は唯一無二の達成で(我々を)驚かせた。3回転アクセルが初めてSPの2つ目のジャンプで跳ばれたのだ。そう、さらに両手を上に挙げた状態で――シニアの大会でそれは誰も今までやったことがなかった! この14歳のスケーターが歴史を作った!」

 こう興奮気味にレポートしている。年末にはロシア選手権も控えるワリエワ。2022年の北京五輪の金メダル候補はまた新しい驚きを届けてくれそうだ。(THE ANSWER編集部)