プレミアリーグ第11節、トッテナムとアーセナルによるノースロンドン・ダービーが6日にトッテナム・ホットスパー・スタジアム…

プレミアリーグ第11節、トッテナムとアーセナルによるノースロンドン・ダービーが6日にトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われ、ホームのトッテナムが2-0で勝利した。

 

トッテナム(勝ち点21)は前節、敵地で行われたチェルシーとのロンドン・ダービーを0-0のドローで終え、連勝が「4」でストップも首位キープに成功。直近のヨーロッパリーグ(EL)では一部主力を起用したものの、LASKリンツ相手に振るわない内容での3-3のドローとなったが、最低限の決勝トーナメント進出を決めた。今回のダービーでは軽傷により、欠場の可能性が指摘されたGKロリス、エースFWケインが無事スタメンに名を連ね、前節のチェルシー戦からは負傷明けのアルデルヴァイレルトがロドンに代わって復帰し、ベンチ外のエンドンベレに代わってロ・チェルソがリーグ8戦ぶりにスタートから起用された。

 

一方、直近2敗1分けで14位に低迷するアーセナル(勝ち点13)は前節、ウォルバーハンプトンにホームで1-2の敗戦。直近のELでは格下ラピド・ウィーン相手に4-1の快勝を収めリバウンドメンタリティを示したが、今回のダービーに向けて多くの不安を抱える。前節のウルブス戦からは先発3人を変更。頭部を痛めたダビド・ルイスに代わってホールディング、セバージョスに代わって負傷明けのトーマス・パルティ、ウィロックに代わってラカゼットが起用された。

 

イギリスのコロナウイルスの規制緩和により、2000人の上限は設けられたものの、今年3月以来スタジアムにファンが戻って開催された今季最初のノースロンドン・ダービー。

 

トッテナムはベルフワインを右、ソン・フンミンを左に配置する直近のマンチェスター・シティ戦、チェルシー戦とは異なるアプローチを見せる。これに対してアーセナルは守備時[3-4-1-2]、攻撃時[4-2-3-1]に近い可変式の布陣で応対する。

 

戦前の予想通り、ボールを保持してポジションを大きく変える左サイドを起点にアーセナルが押し込む入りとなるが、直近3試合連続クリーンシート中のトッテナムの堅守を前に効果的な崩しをなかなか繰り出せない。

 

すると、トッテナムが誇る世界屈指のホットラインがいきなり開通する。13分、自陣ボックス内でDFアルデルヴァイレルトのヘディングのクリアをベルフワインがさらに頭で繋ぎハーフウェイライン付近中央のケインに渡る。ここで複数のDFを相手にきっちり収めたケインが左サイドのスペースを狙うソン・フンミンへ絶妙なパスを通す。このままドリブルでボックス手前まで運んだ韓国代表FWが右足を振り抜くと、これがゴール右上隅の完璧なコースを射抜いた。

 

ケインの今季10アシスト目からソン・フンミンに圧巻の今季10点目が生まれ、勢いづくホームチームは、先制前とアプローチに変化はないものの、攻守両面でソリッドな戦いを見せる。25分にはレギロンの攻撃参加から相手を押し込んで最後はホイビュルクがボックス手前から強烈なミドルシュートを放つが、ここはGKレノの守備範囲。

 

一方、圧倒的にボールを持つアーセナルだが、スペースを徹底的に管理しているうえ球際の強さが光るトッテナムのソリッドな守備を前にセカンドボールを回収しての偶発的なカウンターやトーマスやサカの個での打開以外になかなか崩しの形を見出せない。前半終盤にかけてはライン間の味方を一度経由し、数的優位を作り出すサイドを起点に幾度か良い形の仕掛けを見せるが、最後の場面でクロス精度や連携ミスによりフィニッシュまで持ち込めない。

 

すると、このままハーフタイム突入かに思われた前半終了間際のアディショナルタイムに再びトッテナムの高速カウンターが発動。ボックス内でベジェリンのクロスをカットしたオーリエの縦パスを受けたピッチ中央のロ・チェルソがそのまま長い距離を持ちあがってボックス手前でソン・フンミンに繋ぐ。ボックス内に侵入してタメを作った韓国代表FWの左を追い越したケインに短いパスが渡ると、ゴール左角度のないところからスパーズのエースが振り抜いた左足のシュートがクロスバーの内側を叩いてゴールネットを揺らした。

 

なお、このゴールはケインにとってノースロンドン・ダービー歴代単独トップとなる11点目となったほか、キャリア通算250ゴール、トッテナムでのホーム通算100ゴールという3つのメモリアルゴールとなった。

 

前半ラストプレーで復帰間もないトーマスの負傷により、前半のうちにセバージョスの緊急投入を余儀なくされたアーセナルは、2点のビハインドを追う後半に力強い入りを見せる。49分には左サイド深くに侵攻したティアニーの正確なクロスに反応したオーバメヤンがヘディングシュートを放つが、これは惜しくもクロスバーの上。直後にはラカゼットのダイレクトパスに抜け出した右サイドのベジェリンから絶妙なグラウンダークロスが供給されるが、ここはわずかに合わず。中にきっちり絞っていたDFオーリエのクリアに遭う。

 

その後も試合はアーセナルが押し込む展開が続き、トッテナムは前半同様に幾度かカウンターチャンスを作ったものの、後半に入ってフィニッシュまでは持ち込むことができない。その流れの中で68分にはアーセナルにこの試合最大の決定機。右サイドのベジェリンが上げたクロスをゴール前のラカゼットがヘディングで合わせるも、枠の左隅へ飛んだシュートはGKロリスに掻き出された。

 

後半半ばを過ぎても膠着状態が続く中、トッテナムは1枚カードをもらっていたロ・チェルソを下げてベン・デイビスを投入。この交代で[5-3-2]の守備的な布陣に移行。対するアーセナルは直後の75分にベジェリンを下げてエンケティアを投入。ペナルティエリアの幅に3人のストライカー、右のワイドにサカ、左のワイドにウィリアンを置く5トップに近い超攻撃的な布陣でゴールをこじ開けにかかる。

 

その後、アーセナルは相手を押し込んでクロスの雨を降らせるが、試合最終盤にベルフワインを下げてロドンまで投入したトッテナム相手に空中戦の勝負は分が悪く一矢報いるゴールさえ奪えないまま試合はタイムアップ。

 

ソン・フンミンとケインの圧巻のリレーションシップに加え、4戦連続のクリーンシートを達成したモウリーニョ仕込みのソリッドな守備で完璧にゲームプランを遂行したトッテナムが、今季最初のノースロンドン・ダービーに2-0の完勝。2戦ぶりの白星でリーグ首位をキープした。一方、まんまと相手の策に嵌ったアーセナルは2連敗と共にリーグ4戦未勝利で、アルテタ監督の去就が騒がしくなりそうな敗戦となった。