陸上長距離種目の日本選手権開催 陸上長距離種目の日本選手権が4日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子1万メートルでは、新谷仁美(積水化学)は日本記録を18年ぶりに更新する30分20秒44で7年ぶり2度目の優勝を飾り、東京五輪代表に…
陸上長距離種目の日本選手権開催
陸上長距離種目の日本選手権が4日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子1万メートルでは、新谷仁美(積水化学)は日本記録を18年ぶりに更新する30分20秒44で7年ぶり2度目の優勝を飾り、東京五輪代表に内定した。
序盤から一人旅だった。3000メートル地点で後続を大きく引き離す展開。5000メートル通過タイムは15分07秒。直前の女子5000メートルで優勝した田中希実が15分05秒65とほぼ同じタイムの超ハイペースだった。24分16秒で8000メートルを通過。徐々に疲労が見え始め、27分20秒で9000メートルを通過した。苦しい表情を見せながらも、文句なしの日本記録でゴール。レース直後は顔をくしゃくしゃにし、両手を上げて喜んだ。
参加標準記録31分25秒00を突破した上で優勝すれば代表に内定。すでに同記録を突破済みの新谷は、タイムに関わらず優勝すれば即内定という状況だった。大会前の同種目自己ベストは日本歴代3位の30分56秒70。日本記録は2002年に渋井陽子がマークした30分48秒89だったが、大きく上回った。
レース後は「沢山、応援にかけつけて下さり、最後まで応援が途切れることなく、久しぶりに気持ち良く、自分の中で満足いくレースができた。皆様のお陰です」と充実感を漂わせた。
中盤以降独走し、日本記録を大きく上回る好タイムをマーク。「最初はほんとに同じ積水化学の佐藤早也伽ちゃんが、私のためにリズムを作りますと引き受けてくれた。早也伽ちゃんのおかげ、最初から良いリズムで走れました。一番に感謝を言いたかったので良かったです」。レース後に抱き合ったチームメートへの感謝を示した。
東京五輪代表に内定。「東京五輪というものは皆様が楽しみにされている。今後私たちがこのご時世、アスリートがどういうありかたか問われる。皆様の声を聞いて、ただ(五輪を)やりたいというだけではなく、私たちがそれ以上の最高のものを見せたい」と思いを込めた。
【主な上位選手の順位】
1位 新谷仁美、30分20秒44
2位 一山麻緒、31分11秒56
3位 佐藤早也伽、31分30秒19
4位 鍋島莉奈、31分31秒52
5位 矢田みくに、31分34秒39
6位 萩原歩美、31分36秒04
7位 筒井咲帆、31分36秒19
8位 安藤友香、31分37秒71(THE ANSWER編集部)