西田秀聖(にしだ・ひでまさ)

伸びしろ十分のリード王者

若手屈指のルーター。アジアユース、世界ユースで金メダルを獲得すると、2018年に初参戦したリードW杯で最高4位の成績を収め、昨年のブリアンソン大会では見事に初優勝。今年のLJCも制し、さらに一皮むけた様子がうかがえる。伊東氏はその持久力と、最上部でもムーブを引き出していける粘り強さを長所に挙げ、レストを挟みながら登る熟練のようなスタイルを称賛。一方で課題は瞬発系の動きで、本人もボルダリングの強化に取り組んでいるという。ダイナミックなムーブに磨きがかかれば、ワールドクラスの域に到達するはずだ。[生年月日]
 2002年9月9日(18歳)
[出身地]
 奈良県大和郡山市
[身長]
 165cm
[クライミング歴]
 9年
[得意種目]
 リード
[得意課題/得意ムーブ]
 なし
[練習頻度]
 週4日、1日3時間程度
[クライミングをする上で大切にしていること]
 オンサイトを大切に登る
[実力向上のために取り組んでいること]
 ボルダリング
[将来の目標と抱負]
 ボルダリングの大会で成績を出したい 

川又玲瑛(かわまた・れい)

ボルダリング代表の新エース候補

今年のBJCで4位に躍進した17歳は、岩場でもインドアでもボルダリング一直線な生粋のボルダラーだ。昨年はW杯デビューシーズンで決勝を経験。川又を中学時代まで指導していた伊東氏も「参戦1年目で同種目の決勝に進むのはアダム・オンドラと並ぶ快挙」と唸る。また「フィジカルが未完成な中で大人の選手と渡り合えているのは指の強さの表れでもある。楢﨑智亜が17歳の時より遥かに強い」とし、とてつもないポテンシャルに「将来的な代表定着は間違いない」と太鼓判を押した。このまま成長すれば、W杯優勝も見えてくる。[生年月日]
 2003年8月6日(17歳)
[出身地]
 栃木県宇都宮市
[身長]
 172cm
[クライミング歴]
 9年
[得意種目]
 ボルダリング
[得意課題/得意ムーブ]
 保持系/キョン
[練習頻度]
 週5日、平日4時間
[クライミングをする上で大切にしていること]
 いつでも楽しいが、楽しむ気持ちを忘れないようにしている
[実力向上のために取り組んでいること]
 W杯で活躍するための距離出しや、コンプレッション系の課題
[将来の目標と抱負]
 まずは来年のジャパンカップで優勝すること、そしてW杯でも優勝したい。世界選手権やパリ五輪も狙っている 

吉田智音(よしだ・さとね)

LJC2位、急成長中の新星

LJC2020で西田との奈良県勢ワンツーフィニッシュを果たした16歳。ユース公式戦デビュー当初は表彰台に届かなかったが、2018年のJOCジュニアオリンピック大会でユースBを制すると、アジアユース、昨年のユース日本選手権と連勝。世界ユースでも3位に入賞し、シニア大会出場2戦目のLJCで前年57位から一気にジャンプアップした。「彼も西田選手とタイプが似ている。持久力があり、さらにテクニックもある」と伊東氏。本人がLJC後に語っていた通り、最終局面のオブザベーションも抜かりなくできれば、代表の常連になるだろう。[生年月日]
 2004年5月22日(16歳)
[出身地]
 奈良県大和高田市
[身長]
 162cm
[クライミング歴]
 10年
[得意種目]
 リード
[得意課題/得意ムーブ]
 片手ロックを使用する課題
[練習頻度]
 週5回、1日2~3時間
[クライミングをする上で大切にしていること]
 リードの練習時は絶対に出し切ろうと意識している
[実力向上のために取り組んでいること]
 持久力を向上させるために5.13台や5.14台を登ってクライムダウンしている
[将来の目標と抱負]
 W杯の決勝にコンスタントに残り、結果を出せる選手になりたい 

佐野大輝(さの・だいき)

競技歴3年半でBJC決勝へ

今年2月のBJCではクライミング歴3年半(大会時)にもかかわらずファイナリスト入り(6位)を成し遂げた異例の16歳。伊東氏も「凄すぎる! W杯決勝進出レベルが10人はいる日本男子の中で、若手の層の厚さを象徴するような存在」と驚く新鋭だ。本人は決勝進出の要因について「クライミングを始めた頃から目標設定を徹底していた。BJCでは準決勝進出を目標に掲げていたので、予選通過時点で気負いや緊張もなく目の前の課題の完登だけにこだわることができたのが良かった」と振り返る。今後さらに化けるのか、要注目だ。[生年月日]
 2003年12月15日(16歳)
[出身地]
 愛知県愛知郡東郷町
[身長]
 166.5cm
[クライミング歴]
 4年
[得意種目]
 ボルダリング
[得意課題/得意ムーブ]
 緩傾斜/プッシュ、腰の重心移動、乗り込み
[練習頻度]
 週5日、1日5時間
[クライミングをする上で大切にしていること]
 登るという行為を楽しむ気持ちを忘れないことと、ゴールを掴んだ時の達成感を求め続けること
[実力向上のために取り組んでいること]
 保持力トレーニングなどの上半身の強化と自分の持ち味を最高に活かすための研究
[将来の目標と抱負]
 近い目標は次のBJCで日本代表権を必ず得て来年のW杯に出ることです。将来的にはリードや岩でも成果を残し「あいつは全てにおいて最強だ」と言われるクライマーになりたいです。まだまだ僕は経験が浅いですが、日々努力を重ねて夢に近づきたいと思います