「スポーツ界の名珍場面総集編」―2月、失神した選手の頭部を守ったレフェリー 2020年も12月を迎えた。スポーツ界は新型コロナウイルスの影響を受けたが、感動を与えるスーパープレーから思わず笑う珍事まで、記憶に残るシーンも誕生。「名珍場面20…

「スポーツ界の名珍場面総集編」―2月、失神した選手の頭部を守ったレフェリー

 2020年も12月を迎えた。スポーツ界は新型コロナウイルスの影響を受けたが、感動を与えるスーパープレーから思わず笑う珍事まで、記憶に残るシーンも誕生。「名珍場面2020」と題し、今年を振り返る。今回はタイ発祥の格闘技「ムエタイ」で生まれた衝撃シーン。肘打ちで選手が失神してリングに倒れたが、レフェリーの好判断で後頭部の強打を免れた。動画が話題を呼び、海外メディアでも「否定する者は誰もいない」などと称賛されていた。

 KOの衝撃以上に、レフェリーの見事な判断にも注目が集まっていた。2月にカンボジアで行われたムエタイの試合。2回にネイマール・パエミンバリー(タイ)が、ソー・ソラバサナ(カンボジア)の右肘を顎にモロに食らった。意識を失ったパエミンバリーは棒立ちのまま後ろへ倒れる。次の瞬間だ。レフェリーも間髪入れず倒れ込み、咄嗟に右腕を伸ばしてパエミンバリーの後頭部を守ったのだ。

 もし頭をキャンバスに打ち付けていれば、さらなる負傷に繋がっていた可能性もあった。レフェリーの好判断の動画を英公共放送「BBC」が公式ツイッターで公開。ロシア放送局「ロシア・トゥデー」も記事でこうつづっていた。

「特に格闘技において、レフェリングは報われない仕事だ。試合をストップさせるのが早すぎた、または遅すぎたなどとファンからよく批判を受けるからだ。しかし、今回の選手を守った行為を否定する者は誰もいないだろう」

 レフェリーが批判を浴びることはあるが、称賛を浴びるケースは多いとは言えない。選手にとっても感謝しきれない“神判断”だった。(THE ANSWER編集部)