12月も下旬に差し掛かり、各球団とも契約更改を終えつつある。今季も減俸となった選手、大幅アップを勝ち取った選手と様々。その中で、投打で際立った成績を残した選手たちはどのような評価を得たのか。ここでは投打の個人タイトル獲得選手の年俸推移を見て…

12月も下旬に差し掛かり、各球団とも契約更改を終えつつある。今季も減俸となった選手、大幅アップを勝ち取った選手と様々。その中で、投打で際立った成績を残した選手たちはどのような評価を得たのか。ここでは投打の個人タイトル獲得選手の年俸推移を見てみたい。

■投打個人タイトル獲得選手の大半が大幅増、億単位のアップも続出

 12月も下旬に差し掛かり、各球団とも契約更改を終えつつある。今季も減俸となった選手、大幅アップを勝ち取った選手と様々。その中で、投打で際立った成績を残した選手たちはどのような評価を得たのか。ここでは投打の個人タイトル獲得選手の年俸推移を見てみたい。

 両リーグを通じて最も大きな増額となったのはDeNAの筒香嘉智外野手だった。今季は最多本塁打(44本)、最多打点(110打点)の2冠を獲得。球団初のクライマックスシリーズ進出の原動力となり、ベストナインにも選ばれた。侍ジャパンの主軸も務める25歳を球団も高く評価。3倍増となる2億円アップの3億円で更改した。

 筒香の2億円アップには届かないものの、億単位の増額を勝ち取った選手は複数いる。セ・リーグの盗塁王(30盗塁)に輝いた山田哲人内野手(ヤクルト)は1億3000万円増の3億5000万円でサイン。青木宣親外野手(現アストロズ)を抜き、日本人の球団史上最高額となった。今季は打率.304、38本塁打、102打点の成績を収め、史上初の2年連続トリプルスリー達成も大きなインパクトを残した。

 セで首位打者(.344)と最高出塁率(.433)の2冠を達成した坂本勇人内野手(巨人)は1億円増となり、チームの日本人最高となる3億5000万円で更改。また、最優秀防御率(2.01)、最多奪三振(189三振)の2冠に輝いた菅野智之投手(巨人)も1億増となり、2億3000万円でサインした。27歳右腕はプロ5年目での2億円突破となった。

■個人タイトル獲得選手で減俸は柳田のみ

 タイトルを獲得した外国人選手も契約を更新しており、セの最優秀中継ぎ(49ホールドポイント)に輝いたスコット・マシソン投手は今季の150万ドルから250万ドル(約2億8500万円)と条件を上げ、1年契約を締結。パ・リーグの最多本塁打(39本)に輝いたブランドン・レアード内野手(日本ハム)も契約を更新しており、今季年俸1億円から2年6億円で合意した。

 一方、パで最多勝利(15勝)、最高勝率(.750)の2冠となった和田毅投手(ソフトバンク)は複数年契約のため現状維持の4億円で更改。最多セーブ(43)のデニス・サファテ投手(ソフトバンク)も複数年で現状維持の5億円となっている。

 大半の選手が大幅アップ査定となる中で、投打の個人タイトルホルダー19選手のうち唯一ダウンとなったのが柳田悠岐外野手(ソフトバンク)だった。今季120試合に出場し、打率.306、18本塁打、73打点、23盗塁をマーク。2年連続で最高出塁率(.446)を記録した。たが、首位打者に加え、トリプルスリーも達成した昨季からは成績を落とす形となり、1000万円ダウンの2億6000万円で更改となった。

 ちなみに規定には届かなかったが、投打で際立った活躍を見せ、パのWベストナイン、MVPに輝いた大谷翔平投手(日本ハム)は7000万円増の2億7000万円で更改。セのMVPに輝いた新井貴浩内野手(広島)は5000万円増の1億1000万円プラス出来高払いでサインし、3年ぶりの大台突破となっている。

■個人タイトル獲得選手の来季年俸は…

 以下が投打個人タイトル獲得選手の来季年俸。

【セ・リーグ】
菅野智之(巨人) 最優秀防御率&最多奪三振
1億3000万円→2億3000万円

野村祐輔(広島) 最多勝利&最高勝率
4800万円→1億円

澤村拓一(巨人) 最多セーブ
1億円→1億5000万円

マシソン(巨人) 最優秀中継ぎ
150万ドル→250万ドル(約2億9500万円)

坂本勇人(巨人) 首位打者&最高出塁率
2億5000万円→3億5000万円

筒香嘉智(DeNA) 最多本塁打&最多打点
1億円→3億円

菊池涼介(広島) 最多安打
8500万円→1億4500万円

山田哲人(ヤクルト) 最多盗塁
2億2000万円→3億5000万円

【パ・リーグ】
石川歩(ロッテ) 最優秀防御率
7500万円→1億3000万円

和田毅(ソフトバンク) 最多勝利&最高勝率
4億円→4億円※複数年契約中

サファテ(ソフトバンク) 最多セーブ
5億円→5億円※複数年契約中

宮西尚生(日本ハム) 最優秀中継ぎ
1億9000万円→2億円

則本昂大(楽天) 最多奪三振
1億5000万円→2億円

角中勝也(ロッテ) 首位打者&最多安打
8000万円→1億4100万円

レアード(日本ハム) 最多本塁打
1億円→2年6億円

中田翔(日本ハム) 最多打点
2億4500万円→2億8000万円

柳田悠岐(ソフトバンク) 最高出塁率
2億7000万円→2億6000万円

糸井嘉男(オリックス→阪神) 最多盗塁
2億8000万円→4年18億円

金子侑司(西武) 最多盗塁
2400万円→4800万円

※金額は推定。