2020年最後の国内トーナメントとなるLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(11月26日~29日/宮崎・宮崎CC)の開幕を翌日に控え、なんともはつらつ元気な渋野日向子がいた。「絶好調です! (靴擦れのケガを負っている)足も絶好調で…

 2020年最後の国内トーナメントとなるLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ(11月26日~29日/宮崎・宮崎CC)の開幕を翌日に控え、なんともはつらつ元気な渋野日向子がいた。

「絶好調です! (靴擦れのケガを負っている)足も絶好調です!! やっぱりね、先週の最終日のプレーは元気になりますね。ゴルフのストレスはゴルフでしか解消できないので(笑)」



今年の国内最終戦での爆発が期待される渋野日向子

 前週の大王製紙エリエールレディスの最終日、渋野は今季の自己ベストとなる「66」をマークし、今年参戦した国内外のトーナメントの最高位となる5位でフィニッシュした。「パッティングがあれだけ入ってくれたら、(ゴルフが)楽しくなりますね」と振り返った渋野。ずっと苦しんでいたパターが、スタンスを広げたことで入るようになり、上昇気流に乗って、気分よく宮崎に入った。

「靴擦れに関しては、ずっと水ぶくれになっている状態なので、すぐには治らないです。まあ、絆創膏を貼っておけば、なんとかなるやろ、と(笑)。体調面も違和感はないんですけど、試合になったら変わるかもしれない......」

 練習日の火曜日、水曜日にハーフラウンドをこなし、主にグリーン周りのアプローチに力を入れた。

「(ウエッジの)58度で緩んでしまうと、止まってしまう。52度で打つと、緩んでも多少転がってくれる。52度のほうが打ちやすいんじゃないかとずっと練習しています」

 ミスしたとしても最小限のミスにとどめるため、52度を推奨したのは、今週初めてコンビを組む佐藤賢和キャディーだという。石川遼のバッグを担いでいるベテランキャディーの意見に耳を傾け、調整には余念がない。

 逆転賞金女王こそ叶わなかったが、昨年大会は最終ホールでバーディーを奪って2位タイとなり、飛躍の1年を締めくくった。

「いやぁ~、去年はようここでアンダーを出したな、と(笑)。最終ホールもいい終わり方でしたよね。あの締めくくり方はもうできん。何だろうな、去年の立場と現在の立場は違いますし、いろいろと内容を考えながら、今の自分ができることをしっかり出せるようにしたい」

 先週のエリエールレディスで今季3勝目を挙げた古江彩佳が世界ランキング16位までジャンプアップし、日本人2番手の位置につけている渋野にわずか1差に迫っている。

「当然ですよね、あれだけ結果が出ているわけですから。抜かれて当然だと思っているし、私の15位は全英優勝があるからなわけですから。今のランキングをよくキープできているなというのが正直な感じです」

 コロナ禍によって、シーズンはちょうど1年後まで続く。苦難が続いた今年の締めくくりは、再浮上のきっかけを掴む大会にしたいはずだ。