テニスのグランドスラム男子シングルスは伝統的に5セットマッチで行われてきたが、1試合に4時間以上かかることも珍しくないため、他の大会同様3セットマッチにするべきかどうかという議論が度々起こって…

テニスのグランドスラム男子シングルスは伝統的に5セットマッチで行われてきたが、1試合に4時間以上かかることも珍しくないため、他の大会同様3セットマッチにするべきかどうかという議論が度々起こってきた。現在開催中の男子テニスツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」内のインタビューで、どちらであるべきか選手に聞いてもやはり意見は分かれている。Eurosportが報じた。【関連記事】ナダルが見せた不思議なショットに「こんなの見たことがない!」の声

注目されるのは、グランドスラムで歴史に残る数々のドラマを生んできた20度優勝のラファエル・ナダル(スペイン)と17度優勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)の見解だが、意見が分かれた。

ナダルは5セットマッチであるべきだと考えている。

「グランドスラムを3セットマッチに変更することには完全に反対だ。5セットマッチは違いを生んできた。そしてこのスポーツの歴史だ」

一方のジョコビッチはシーズンの長さや若いファンを得る必要があることを考慮して3セットマッチへの変更に賛成している。

「僕はどこでも3セットマッチになることを支持している。グランドスラムはいつでも5セットマッチだったけれどね。変更になる可能性があるかどうかはまったく分からない。1年の間に十分な大会と試合があると感じている。世界のどのスポーツよりもシーズンが長い。テニスは1月1日から11月末まで長いシーズンがあるからね」

「残念ながら世界のテニスファンの平均年齢が61歳というショッキングな統計がある。伝統を守り続けてきたスポーツの一つであり、守り続けなければならないと感じているが、変化を求めてセット数を減らしたり、カレンダーを変えたり、ポイントシステムを変えたりしてこなかった。まだ検討していないんだ」

以前はマスターズ1000やツアー最終戦の決勝は今とは異なり5セットマッチだった。また「デビスカップ」も以前は5セットマッチだったが、現在は大会フォーマットも変わり、各試合も3セットマッチとなっている。いつかはグランドスラムも3セットマッチとなる日が来るかもしれない。

(テニスデイリー編集部)

※写真はジョコビッチ(左)とナダル(右)

(Getty Images)