キャリア42戦のブルックが認めた完敗「今までこんなことはなかった」 ボクシングのWBO世界ウェルター級王者のテレンス・クロフォード(米国)が14日(日本時間15日)、米ラスベガスで元IBF同級王者ケル・ブルック(英国)に4回途中TKO勝ちし…

キャリア42戦のブルックが認めた完敗「今までこんなことはなかった」

 ボクシングのWBO世界ウェルター級王者のテレンス・クロフォード(米国)が14日(日本時間15日)、米ラスベガスで元IBF同級王者ケル・ブルック(英国)に4回途中TKO勝ちし、4度目の防衛に成功した。クロフォードの戦績は37勝(28KO)、ブルックは39勝(27KO)3敗。敗れたブルックは「見えなかったパンチを食らった」「今までこんなことはなかった」と脱帽している。

 歴戦の元王者も完敗だった。序盤は優位に進めたブルックだったが、4回に捕まった。開始40秒、クロフォードにカウンターからダウンを奪われると、再開後は足が止まる。コーナー付近に追い詰められ、左右のラッシュをお見舞いされた。防戦一方となり、レフェリーが止めてTKO。42戦のキャリアを誇り、強豪とも渡り合ってきた猛者が最後は無残に敗れた。

 試合後、素直に完敗を認めた。米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン.com」によると「これはボクシングだ」と受け止めたブルックは「自分は明らかに見えなかったパンチを食らった。そして、審判は試合を止めた。今までこんなことは起きたことなかった」と脱帽。「でも、いつも言ってきたように、試合の時は最後まで自分のやり方で行って負ける方がマシさ」と語ったという。

 クロフォードは、権威ある米専門誌「ザ・リング」の階級を超えた格付け「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で3位にランク。1位にカネロこと世界4階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)、2位にWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)がつけているが、その実力通りの強さを見せつけ、元王者に歴然たる力の差を証明した。(THE ANSWER編集部)