どうなるバンタム級戦線、ウーバーリは休養王者になると陣営説明 ボクシングのWBC世界バンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)が13日(日本時間14日)、新型コロナウイルスに感染していたことが明らかとなった。12月12日(同13日)に米…

どうなるバンタム級戦線、ウーバーリは休養王者になると陣営説明

 ボクシングのWBC世界バンタム級王者ノルディ・ウーバーリ(フランス)が13日(日本時間14日)、新型コロナウイルスに感染していたことが明らかとなった。12月12日(同13日)に米コネチカット州アンカスビルで元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)を指名挑戦者として迎え撃つ予定だったが、ビザ問題で渡米ができなくなったと報じられていたばかり。米専門メディア「ボクシングシーン.com」が伝えている。

 12月のWBC世界バンタム級タイトルマッチ中止は、ウーバーリのビザ問題ではなくコロナ感染が理由だった。同メディアは「ウーバーリが新型コロナによりドネア戦アウトとアドバイザーが語る」の見出しで記事を掲載。「ノルディ・ウーバーリが、ビザの問題でフランスから米国へ渡れないためではなく、新型コロナ感染が原因で、ノニト・ドネアとのバンタム級世界タイトル防衛戦が中止に」と続けている。

 12日(同13日)には、ウーバーリがビザ問題で渡米できないため、ドネアは12月19日(同20日)に前IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)と対戦すると報じられた。記事では、ウーバーリが契約するプロモート会社・MTKグローバルのボブ・ヤレンCEOの言葉を紹介。13日(同14日)にこう語ったという。

「ウーバーリは新型コロナ陽性だ。それが原因で試合に出られない。ビザは関係ない。これはボクサーの健康と安全のためだ。彼はウイルスに感染しており、ここ2週間ほど効果的にトレーニングができていなかった。ノルディは試合を非常に楽しみにしていた。本当に気合が入っていたんだ」

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 さらに記事では「ヤレンは、WBCがウーバーリを休養王者とし、ドネアとロドリゲスとの空位のバンタム級王座をかけた試合を準備すると語った」と説明。WBCが許可すれば、ドネア―ロドリゲス戦は暫定王座決定戦になる見込みだという。ウーバーリが回復した後については「(ヤレン氏が)ドネアとロドリゲスの勝者と戦う権利も主張した」としている。

 WBC王座は、4団体統一を目指すWBAスーパー&IBF王者・井上尚弥(大橋)の標的の一つ。ウーバーリはコロナから回復後、ドネア―ロドリゲス戦の勝者との団体内統一戦を義務付けられることが基本線となる。ドネアとロドリゲスが予定通り12月に試合をすれば、ウーバーリ戦は春頃となるため、同じ時期に試合を組む見込みの井上は、残されたWBO王者ジョンリエル・カシメロ(フィリピン)との対戦の可能性が高まりそうだ。

 井上にはIBFの指名試合など他の選択肢も残されるが、今後のバンタム級戦線に注目が集まる。(THE ANSWER編集部)