SNSでカシメロに挑発されたアンカハスが地元紙にコメント ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロから挑発された同郷のボクサー、IBF世界スーパーフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(ともにフィリピン)が大人な対応を取って…

SNSでカシメロに挑発されたアンカハスが地元紙にコメント

 ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリエル・カシメロから挑発された同郷のボクサー、IBF世界スーパーフライ級王者ジェルウィン・アンカハス(ともにフィリピン)が大人な対応を取っているようだ。フィリピンの一般紙「ビジネスミラー」が報じている。

 カシメロは4月に対戦予定だったWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)に対し、SNS等を通じて執拗な挑発をしていたが、同郷のボクサーにも敬意のない言葉を送っていたようだ。同紙は「カシメロがアラム氏とアンカハスを挑発」との見出しで記事を掲載している。

 記事によると、カシメロは9日に自身のフェイスブックで米興行大手・トップランク社のボブ・アラムCEOへ向けて投稿。階級が違うアンカハスとは戦わない旨を記し、IBFのタイトルを7度防衛している事についても「あいつ(アンカハス)は強い相手と戦っていない」などとつづっていたという。

 同紙のインタビューに対し、アンカハスは「私たちは(カシメロのプロモーターの)ギボンズさんやトップランク社のオーダーに従うのみです。だって私は普通のボクサーなんですから」と挑発をサラリ。カシメロについては「私はあなた(カシメロ)がキャリアの中で成し遂げたことを誇りに思っています。あなたが人気のボクサーになったその道のりを尊敬しています」と大人のコメントをしている。

五輪出場選手はカシメロに同情「おかしくなっちゃう」

 テレビ電話で行われたアンカハスへのインタビューでは、東京五輪にフィリピン代表で出場が決まっているエウミル・マルシアルも登場。カシメロについて「8か月家族の元から離れ、戦いもできなかった彼の状況を想像してみて。おかしくなっちゃう」と話している。

 カシメロは4月に米ラスベガスで開催予定だった井上戦のため、2月にマイアミ合宿をスタート。新型コロナウイルスの影響で統一戦は延期となり、9月に同級11位だったデューク・ミカーとの防衛戦でV3を達成。10月になってようやく帰国した。長きに渡る米滞在で、メンタルにも負担がかかっていると指摘しているようだ。

 マルシアルは「私たちは色んな場所、貧困からここまで来た身としてお互い助け合っていこう」ともコメント。同郷フィリピンの世界王者へ、落ち着いた言葉を送っていた。(THE ANSWER編集部)