TEAM123456789計明 大0210001206早 大1110000025(早)加藤、原、佐竹、伊藤―浦野◇(二塁打)森田朝、齋藤恵◇(三塁打)前多 前日の法大戦に快勝し、幸先よく東京六大学秋季フレッシュトーナメント(フレッシュトーナ…

TEAM
明 大
早 大
(早)加藤、原、佐竹、伊藤―浦野
◇(二塁打)森田朝、齋藤恵◇(三塁打)前多

 前日の法大戦に快勝し、幸先よく東京六大学秋季フレッシュトーナメント(フレッシュトーナメント)をスタートさせた早大。この日迎えた明大との一戦は序盤から点の取り合いとなった。先発を任された加藤孝太郎(人1=茨城・下妻一)は5回0/3を3失点とまずまずの投球を見せる。一方の打線は森田朝陽(社1=富山・高岡商)の適時打などで明大に食らい付く。しかし中盤以降は毎回のように安打を出しながらも得点につなげることができない。最終回にも猛追を見せるが『あと一本』が出ず、惜敗した。

 先制したのは早大。初回、1番の松木大芽(スポ2=石川・金沢泉丘)が内野安打で出塁すると続く折内健太郎(文構2=福島・磐城)も左前に安打を放つなど1死一、三塁とチャンスメイクする。すると4番・齋藤恵太(社2=東京・早実)のところで相手投手がボークを犯し先制に成功した。先発・加藤は序盤からキレのある速球とスライダーを中心に配球を組み立て順調な滑り出しを見せる。しかし2回、最初の打者に安打を許すと、加藤のミスもあり1死二、三塁のピンチを招く。明大8番・久島光太郎(1年)を2ストライクに追い込むも犠飛で同点とされ、その後も適時打を打たれ逆転された。しかし、稲穂打線もその裏すぐに反撃。先頭の7番・生沼弥真人(教1=東京・早実)が安打を放つと、犠打で好機を広げる。ここで打席に立つのは打撃好調の森田朝。3球目を右翼線に運び同点に追い付いた。3回も両者ともに1点ずつ奪うが、加藤は4、5回を無失点に抑え高い修正力をうかがわせた。


先発した加藤

 勝ち越したい早大は5回、1死から連打で好機を迎えた。しかし後続が明大の2番手・渡部慎之介(1年)を捉えることができず得点を奪えない。その後も毎回のように四死球と安打で好機を演出するものの明大救援陣の前にあと一本が出ず勝ち越しに失敗した。加藤の後にマウンドに送られたのは原功征(スポ2=滋賀・彦根東)。前日の試合では好投したが、この日は思うような投球を披露できない。7回に立て続けに安打を打たれ、明大に勝ち越しを許してしまう。その後登板した佐竹洋政(商2=東京・早大学院)も失点し終盤に3点のビハインドとなる。しかし9回に登板した伊藤大征(社1=東京・早実)は明大打線を三者凡退に抑える見事な投球で、味方の反撃を待った。

 迎えた最終回。先頭の指名打者・前多奨悟(基理2=埼玉・川越東)が三塁打を放ち反撃ののろしを上げる。相手のミスの間に1点を返し、なおも1死一、二塁となる。ここで打席に立つのは毛塚悠伸(教2=東京・早実)。初球を打ち二ゴロとなるも併殺崩れの間に2塁走者が本塁を狙う。これが相手の失策を招きもう1点返して、明大に肉薄する。しかし追い上げもここまで。反撃むなしく明大に5-6で敗北した。


前多の三塁打が最終回の追い上げを呼び込んだ

 この試合、早大は安打を合計13本放つが、残塁が15個と打線のつながりに課題が残る試合内容だった。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)でも打線のつながりは課題となっており、来季にリーグ連覇を成し遂げるためには克服する必要がある重い宿題だ。また、救援陣も思うような投球を見せられなかった。今西拓弥(スポ4=広島・広陵)や柴田迅(社4=東京・早大学院)といった経験豊富な2人の穴を埋める選手は出てくるか。今後の投手陣の踏ん張りに期待がかかる。残る試合は順位決定戦のみ。勝利で来季に向けた好スタートを切りたい。

(記事 永田悠人、写真 荻原亮)

コメント

占部晃太朗新人監督補佐(教3=早稲田佐賀)

――本日の試合を振り返って

かなり安打も出て四球ももらって、という展開だったので、あと一本がなかなか出せなかったな、と思います。

――フレッシュトーナメントの位置づけはどのように考えていますか

もともとはなかなかリーグ戦で出場機会がなかった1、2年生に出場の機会を与えて、いい経験としてやってほしいというのもあると思います。早稲田の野球部ということから見ると、早稲田のユニフォームを着て神宮でやる以上は絶対に負けられない戦いだと思うので、そういう経験も積みながらも、確実に優勝しないといけない大会かな、と思います。

――投手陣についてコメントをお願いします

加藤(孝太郎、人1=茨城・下妻一)が先発で、最初ちょっと危ないところもあったのですが、(東京六大学秋季)リーグ戦でベンチ入りもしている投手というところでそこからうまく修正したと思います。最後も伊藤(大征、社1=東京・早実)という1年生が投げたのですがしっかり押さえてくれて。ただ真ん中の原(功征、スポ2=滋賀・彦根東)と佐竹(洋政、商2=東京・早大学院)に関しては、どっちも苦しい場面で送ったのでバタバタしてたところもあったと思うのですけど、あと一つ詰めが甘かった、というところだと思います。

――森田朝陽選手(社1=富山・高岡商)が昨日に続き活躍を見せています

ずっと練習試合でも使っていました。なかなか結果が出ない中でもやるべきことを明確にして、本当に努力を惜しまない選手なので、こういうところで結果が出たというのはほっとしたじゃないですけど、そこが実を結んで彼も自信になったと思いますし、見てた自分としても良かったなと思います。

――中川卓也選手(スポ2=大阪桐蔭)に関して、安打こそ出ていますがまだ理想のかたちではないのかな、という印象です

彼に関しては結果は二の次だと思っています。精神的支柱としてチームをまとめたり鼓舞したりというのが彼の一番大切な役割かなと思っていて、守備に関しても色々なところを守れるので、そういった意味でもやるべきことを確実にやっているというところです。結果はまだ出ていませんが、そこは時の運みたいなところもあるので、しぶとく安打を打ってくれたり、犠打も確実に決めてくれているので大丈夫かなと思っています。

――きょうは惜敗となりましたが、試合を通してベンチの雰囲気などは良かったように感じます

やはりチャンスだったりピンチだったりという局面で、それぞれ活気があり、声を出してというのがあって良かったかなとは思いますが、中だるみしているところもあったので、そこは本当に詰めの甘さであと1点届かなかったのかな、と思います。

――試合相手はまだ未定ですが、順位決定戦となる試合が木曜日に行われます、そこに向けて意気込みをお願いします

監督をやらせてもらっている以上は、この日の負けというのは自分の責任だと思っています。先輩たちがいいかたちでリーグ戦を負けなしで優勝してました。それにもかかわらず、今シーズン初めて神宮で早稲田のユニフォームを着て負けを喫してしまったという責任もあるので、相手は決まっていませんが、どんな相手だろうと勝ち切るしかないと思います。1日開くのでそこで最高の準備をして、きょうの負けというのを切り替えるしかないと思うので、確実に勝ち切れるようにやっていくというところです。