未曾有の感染症と闘いリーグ戦を実施、運営方法は他団体のモデルケースに

 東京六大学秋季リーグ戦は8日、早大が慶大に3-2で勝利。10季ぶり46度目の優勝を決めた。全国26連盟で唯一リーグ戦を実施した春に続き、8週間にわたった秋も全日程を終了。未曾有の感染症が広がる中、1年間で45試合のリーグ戦を無事に完走した。

 11月8日、午後3時52分。9回2死から劇的2ランを放った早大の優勝で秋の東京六大学リーグ戦は幕を閉じた。成績は7勝3分0敗の8.5ポイント。今季は従来の2戦先勝の勝ち点制ではなく、2試合総当たりの全10試合、勝利で「1」、引き分け「0.5」、敗戦で「0」となるポイント制で優勝を争った。理由は新型コロナウイルス感染対策によるものだった。

 全国に先駆け、未曾有の感染症と闘った1年だった。春季リーグ戦は当初の4か月遅れとなったが、8月10日に開幕。1試合総当たりの全5試合の勝率制でリーグ戦を行い、プロ野球、Jリーグ、大相撲を除き、主要なアマスポーツで初めて有観客の開催となった。選手、関係者、観客、報道陣を含め、万全の感染症対策を施した上で、9日間で15試合を実施した。

 秋のリーグ戦は、わずか1か月後に開幕。春は認められなかった応援団の活動を通常の内野席ではなく一般客と離れた外野席で認め、選手に声援を送った。8週で計30試合を実施。観客の上限を段階的に引き上げ、早慶戦は2日間ともに上限いっぱいの1万2000人、計2万4000人が来場した。

秋季リーグVの早大・小宮山監督「全国にやればできるんだと示したい」

 春・秋で計45試合を無事に完走し、リーグ戦の運営スタイルは他の大学野球、社会人野球の関係者などのモデルケースとなった。春の開幕からちょうど90日目、優勝インタビューで早大・小宮山悟監督はこんな言葉を述べた。

「今年はコロナの影響で、ひょっとしたらリーグ戦はできないかもしれないということがありました。しかし、東京六大学野球連盟で『なんとかやろう』と夏に5試合だけの春のリーグ戦を行い、1か月足らずで秋のリーグ戦が始まる。連盟のすべての人間が我々には天皇杯があるからリーグ戦をしないといけないと。我々もそうだし、慶應をはじめ、他の大学すべて部員が感染しないように細心の注意を払い、ここまでこぎ着けることができたことは誇りに思う。我々がたまたま優勝ということになりましたけど、六大学の全チームが勝者と思っています」

 野球において天皇杯が下賜されているのは、プロ野球でも甲子園でも都市対抗でもなく東京六大学。その矜持をもって走り抜けた。ただ、まだ本当のゴールではない。9日からは新人戦にあたるフレッシュトーナメントが4日間の日程で始まった。

 小宮山監督は「明日以降も新人戦あるのでとにかく新人戦を感染者一人も出さずに終えて、全国にやればできるんだと示したい」と表情を引き締め、「8週間、皆さんのおかげです。ありがとうございました」と締めくくった。(Full-Count編集部)