ステーションワゴンで絶大な人気を誇ったスバル『レガシィ』。この車高を高め200mmのロードクリアランスを確保し、このタイプのSUVの元祖となったグランドワゴン/ランカスター/アウトバックの足跡を今回は振り返ってみたい。◆初代(1995年)1…

ステーションワゴンで絶大な人気を誇ったスバル『レガシィ』。この車高を高め200mmのロードクリアランスを確保し、このタイプのSUVの元祖となったグランドワゴン/ランカスター/アウトバックの足跡を今回は振り返ってみたい。

◆初代(1995年)

1994年に北米で発売された翌年の1995年8月、日本市場で発売。モデル名は北米が『ランカスター』だったのに対し国内では『レガシィ・グランドワゴン』の名が与えられた。最低地上高200mmを武器に、オールシーズンタイヤ、ABS、リヤLSDなどを標準装備し、機動性の高さを売りにした。

搭載エンジンは水平対向の2.5リットル(EJ25型)。カーゴルーム左右に換気用のカーゴファンも備えた。97年8月にの改良で車名を『レガシィ・ランカスター』に改めた。

◆2代目(1998年6月)

1998年6月の登場。モデル名は『レガシィ・ランカスター』。当時の広報資料には「ワゴンパッケージのメリットを最大限に活かしつつ、都市型SUVとして独自の魅力を強化」とあるが、これは諸元表上の全高を直前のモデルの1555mmから1550mmにし、都市部のタワーパーキングにも対応したため。200mmの最低地上高はキープ。

エンジンは改良が加えられたEJ25型。ゲート式セレクトレバー、副変速機付き5速MTも採用、設定。装備では6:4分割ELRカーゴネット、マッキントッシュ・サウンドシステムなどを採用。

◆3代目(2003年10月)

この世代から国内外でモデル名を『アウトバック』に統一。ツーリングワゴンをベースにしたスタイリングは洗練されたもので、フロントバンパー部に丸型の大型フォグランプが埋め込まれていたが、これは当時の担当デザイナーだったJさんによれば「機能性を強調したもの」だった。

搭載エンジンは3リットルとSOHCの2.5リットルの2機種構成。ATはシフトアップ/ダウン操作が可能なスポーツシフト付き。SRSサイドエアバッグ+カーテンエアバッグをオプション設定。

◆4代目(2009年4月)

カタログの表紙や中の写真の化粧プレートでも確認できるがモデル名は『レガシィ・アウトバック』に。全幅は1820mmに拡幅されたが、北米仕様ではフェンダーアーチモール付きの設定があった。

搭載エンジンは2.5リットル(CVT)のほかに水平対向6気筒の3.6リットル(5速AT)を設定。SI-DRIVE、パドルシフトや電動パーキングブレーキなども採用。

◆5代目(2014年10月)

後になりセダン、ツーリングワゴンがカタログ落ちし、唯一のレガシィとして残されることとなったのが現行世代の『レガシィ・アウトバック』だ。全幅は1840mmとなり4代目より実は20mm幅広いが、最小回転半径は5.5mと変わっていない。最低地上高の200mmも初代から一貫したスペックのひとつ。

カタログは登場時のものだが、アイサイト(ver.3)を始め、アクティブ・トルク・ベクタリング、SI-DRIVE、電動パーキングブレーキ(ヒルホールド機能付き)などを採用。ハーマンカードンのオーディオも設定された。