「ハロウィンの夜」の鮮烈KO、より印象的だったのはどちらか? ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は10月31日(日本時間1日)、米ラスベガスでWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に7回2分…

「ハロウィンの夜」の鮮烈KO、より印象的だったのはどちらか?

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)は10月31日(日本時間1日)、米ラスベガスでWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に7回2分59秒KO勝ち。一方で同日、米サンアントニオで行われたWBA世界ライト&スーパーフェザー級タイトルマッチでは、ライト級正規王者ガーボンタ・デービス(米国)がスーパーフェザー級王者レオ・サンタ・クルス(メキシコ)を6回2分40秒KOで撃破。左アッパーでの豪快KOは年間最優秀KOの呼び声も高まっている。

 権威ある米専門誌「ザ・リング」のダグラス・フィッシャー編集長がハロウィンの夜を盛り上げたKO劇を比較。「どちらも印象的、イノウエの方が圧倒的なパフォーマンスだった」とベガスデビューを飾ったモンスターに軍配を上げている。

 毎週恒例のリング誌編集長による読者とのQ&A企画で、話題に上がったのが元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーの秘蔵っ子デービスと井上のKO競演だった。

「ガーボンタ・デービスのKOが見出しを奪ったが、個人的にはイノウエのパフォーマンスが最も印象的だった」という読者からの質問に、フィッシャー編集長はこう答えている。

「どちらも同じように印象的だったと思うが、イノウエがより圧倒的なパフォーマンスを見せていた」

ESPNの解説者コンビも「イノウエに夢中になった」と指摘

 デービスの強烈な左アッパーで倒されたサンタ・クルスはしばらく起き上がることができず。衝撃のシーンとなったが、目にも止まらぬカウンターでマロニーを2度も沈めた井上のパフォーマンスこそが「圧倒的」と太鼓判を押していた。

 井上―マロニー戦は米スポーツ専門局「ESPN+」で全米中継されたが、この試合の豪華解説陣以上にフィッシャー編集長はマロニーの頑張りを評価していた。

「ティミー(ティモシー・ブラッドリー)やドレ(アンドレ・ウォード)が評価した以上に、マロニーは序盤健闘していたことは明白だった。ESPNの解説陣にケチをつける気はない。わかっている。イノウエにはオーラがあるんだ。彼をライブで見ることができるということには、ハードコアなボクシングファンには耐えがたい魅力がある。彼らは夢中になっていたんだよ」

 “パッキャオの宿敵”として知られる名王者ブラッドリー氏やパウンド・フォー・パウンド(PFP)最強のまま現役引退した元2階級王者のウォード氏ですら、生で見るモンスターに心奪われていたと分析していた。(THE ANSWER編集部)