フィギュア界をYouTubeから盛り上げる。
フィギュアスケーター女子元日本代表の中野友加里さんが、自身のYouTubeチャンネル「フィギュアスケーター中野友加里チャンネル」を開設した。
3歳でスケートと出会い、6歳から本格的に始めたという中野さん。女子史上3人目の成功者となったトリプルアクセルやドーナツスピンを武器に、05年GPシリーズNHK杯優勝、同年GPファイナル3位、08年世界選手権4位など数多くの実績を持つ。
10年に現役を引退後、フジテレビに入社し19年に退社。15年には一般男性と結婚し、現在は2児の母として、仕事と育児の両立をしている。
YouTubeを始めるにあたり中野さんは、現役生活21年間で培った経験をもとに、フィギュアスケートの舞台裏をはじめ、これからスケートを始める子供たちへの技術講座など、YouTubeでしか語れないコンテンツを沢山配信していきたい。各大会ごとに、「展望・速報・解説」も行っていく予定ですし、いずれはゲストを招いてお話ししたいと意気込みを語った。
フィギュアを始めた意外なきっかけ
3歳からはじめ、引退する24歳まで21年間スケートをやってきた中野さん。
「以前とはルールや状況はだいぶ変わってきましたが、フィギュアスケートに対する皆さんの愛情も、ファンの方々の応援も変わっていないと思いますし、私自身もフィギュアに対する愛情は変わっていないです。」
と、引退後11年たった今でも変わらぬフィギュア愛を口にした。
そんな中野さん、フィギュアスケートを始めたきっかけについて、
「最初は母が、モーグルかフィギュアスケートをやらせたいと思っていて、できればモーグルをやらせたかったらしいんです。ただ、私が生まれ育った愛知県には近くに雪山がなく、一宮市というところに小さなスケートリンクがあり、そこで兄と姉が先にスケートを始めていたので、私自身も自然とやり始めたというのがきっかけです。」
と、意外なきっかけであったことを語った。
「最初はやはり選手になるとは思っていなくて、遊びから始めたり、まずは滑れるという感覚を掴むことから始めると思うんです。滑れたあとは、スピンができたり、後ろ向きに滑れたり、スピードを加速するという動作がだんだんできて嬉しくなったので、選手を目指そうと思いました。
そこから、小学校入学と同時にトップスケーターを目指すために選手の仲間入りをしたんです。」
「フィギュア王国・愛知県」のスケート環境
伊藤みどりさんをはじめ、安藤美姫さん、浅田真央さん、小塚崇彦さん、宇野昌磨選手など、数々のトップスケーターを輩出してきた「フィギュア王国・愛知県」。
自身も愛知県で生まれ育ち、スケートを行ってきた中野さんは、その「スケート環境」についてこう話している。
「私がいた愛知県のスケート環境は、全然良いものではなかったと言っても過言ではないくらいでした。何が厳しかったかというと、今のフィギュアスケートは、各所にフィギュア専用のスケートリンクがあったり、貸し切りの時間が設けられているスケートリンクが多いんです。ただ、以前はもちろん貸し切りもありましたが、それだけでは練習時間がまかなえなかったので、一般のお客さんや、アイスホッケー、スピードスケートの方など、多種の競技の方と一緒のリンクで練習をすることが多かったんです。」
と、厳しい環境の中で練習を重ねてきたという中野さん。
ただ、そんな環境だからこそ身についたことがあったという。
「このような厳しい環境にあったので、限られた場所でしか練習ができなかったんです。ただ、そこで、限られた場所で限られた練習をするということが身につきました。そう言ったことが、愛知県出身の子たちは練習をしていくうちにわかってきて、最終的には遠征や海外など、地方に行っても、『どんな場所、どんな状況でも自分の演技をする』という、体力面でも精神面でも鍛えられたのではないかと思います。
こう言った厳しい環境が愛知県の選手たちを強くしてくれたと思いますし、私自身も厳しい環境だったからこそ、その時やらなければいけないことを見出せるようになりました。」
さらに動画内では、「フィギュア王国・愛知県」の起源となった、伊藤みどりさんの存在、さらには「フィギュアブーム到来」のなか、スケートを始める子供たちについてのメッセージについても語っている。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。