中国・広東省で行われている「第9回 BFA U-12アジア選手権」は10日、大会2日目を迎え、侍ジャパンU-12代表は予選リーグ2試合目で韓国と対戦。前日のフィリピン戦後に「どのくらいの力があるのか」と仁志敏久監督は警戒していたが、11-1…

中国・広東省で行われている「第9回 BFA U-12アジア選手権」は10日、大会2日目を迎え、侍ジャパンU-12代表は予選リーグ2試合目で韓国と対戦。前日のフィリピン戦後に「どのくらいの力があるのか」と仁志敏久監督は警戒していたが、11-1の5回コールド勝ちで圧倒。予選リーグ2連勝を飾った。これで日本の準決勝進出が決定した。

■開幕から2試合連続コールド勝ち、アジア王者へ好発進

  中国・広東省で行われている「第9回 BFA U-12アジア選手権」は10日、大会2日目を迎え、侍ジャパンU-12代表は予選リーグ2試合目で韓国と対戦。前日のフィリピン戦後に「どのくらいの力があるのか」と仁志敏久監督は警戒していたが、11-1の5回コールド勝ちで圧倒。予選リーグ2連勝を飾った。これで日本の準決勝進出が決定した。

「ビックリです」。日本は仁志監督も驚く試合を展開した。初回、無死一、三塁で3番・内間究が左中間を破る2点適時打二塁打を放って先制。2回に暴投で1点、4回にも相手のミスで2点を加えてリードを広げた。5-1と4点リードで迎えた5回。3番・内間の右中間へ二塁打から無死二、三塁とすると、5番・星川心がライトにうまく流し打って、1点を追加。なおも無死満塁で7番・山下真輝がレフトへ2点適時打を放ち、代打・小笠原大燿も犠飛で続いた。

 相手のミスなどもあり、あっという間に得点差を広げた日本。最後は、2死一、二塁で再び3番・内間に打席が回り、レフト線へ適時打。さよならコールドとし、宿敵・韓国を下した。

 投げては、先発・高橋大和がヒットを打たれても冷静に要所を締め、仁志監督は「(高橋は)どれくらいいけるか心配していましたが、すごく良かったですね。練習試合から安定していました。大人しい分、落ち着いてやってくれる。一番うまくカーブを投げられますが、その良さが出ていました」と褒めた。

■予選リーグの“ヤマ”で実力発揮、指揮官「こっちが思っていた以上」

 4回、先頭打者に内野安打を許したところで、ショートでスタメン出場していた星子天真と交代。星子はヒットを浴びた後、犠飛で1点を失ったが、味方の好守備もあって傷口を広げなかった。5回も四球を出したが、牽制アウトを奪うなど、丁寧に投げきった。

 前日のフィリピン戦は初戦だったことや開会式から移動して慌ただしい中での試合となり、4回コールド勝ちしたものの本来の力は出し切れていなかった。

 この日の試合前、仁志監督は選手たちに「(予選リーグの)ヤマになるから気合を入れていこう」と話したという。指揮官の激励に応えるように前日の試合よりも攻守に一段と成長した姿を見せ、「こっちが思っていた以上のことをしてくれました。ちょっとずつ成長の過程が見えますね」と仁志監督は目を細めた。

 明日11日は予選リーグ最後の試合でパキスタンと対戦する。「体の大きい子が多いので、当たると力があるので飛ぶ。当たった時のことを警戒していきたいですね。(日本としては)塁に出れば走れるので」と仁志監督。しっかり守って、ダイヤモンドを駆けて、Bグループ1位でセミファイナルに進出する。

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi