米記者が井上尚弥の必殺ボディーに注目「多くのボクサーの安全圏から着弾させる」 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が、31日(日本時間11月1日)にWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)と対戦…

米記者が井上尚弥の必殺ボディーに注目「多くのボクサーの安全圏から着弾させる」

 ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が、31日(日本時間11月1日)にWBO同級1位ジェイソン・マロニー(オーストラリア)と対戦する。決戦への熱が高まる中、米メディアは「試合は4回以降に続くことは期待しない方が良い」「ドネア戦とは程遠いものになる」と注目している。

「ナオヤ・イノウエが米国へやってくるが、彼は超恐ろしい」の見出しでモンスター襲来を伝えているのは、米メディア「デフェクター・メディア」だ。米国各紙に記事を寄稿した経歴があり、現在は同メディアで記者を務めるローレン・シーセン氏が井上に関するコラムを執筆。試合展開についてこう記している。

「もしもイノウエが評判通りならば、試合が4回以降に続くことは期待しない方が良い。試合の時間と場所は、パウンド・フォー・パウンド(PFP)でトップ10の他の選手と比べると、米国人にとってイノウエを神秘的なものにする。イノウエのKOは興味を持った視聴者を引き付け、世界中で新たなサポーターを獲得した」

 最も権威ある米専門誌「ザ・リング」の最新PFPで2位につける井上について、こう評価した。決して侮れないマロニーだが、同記者は4回以内で決着することを予想しているようだ。

 さらに井上について「イノウエのKOは私情的でありながら、乱れている感覚を同時に味合わせるようなリズムを奏でる」と独特な表現で説明。「イノウエのボディーパンチは相手を大いに痛めつけてきた。彼のサイズを考えると特にだ。そして重要なことに、彼はそれらのパンチを、多くのボクサーが安全だと考える距離から着弾させることができる」としている。

井上の実力を高く評価「観客が敗者に同情して顔をしかめるまで…」

 数々の敵を葬り去ってきた必殺のボディーに注目。安全圏から飛んでくる危険なパンチを紹介している。さらに「もしも典型的なイノウエの相手が最初の3分間にボロボロにならなければ、モンスターの超自然的にミックスされたスピードとタイミング、動き、そして正確さが、少なくとも彼らのゲームプランを壊し、圧倒された相手を守備一辺倒で必死にさせる」と解説。スピードやパワーなど、多くの要素を兼ね備えた井上を称賛し、こう続けた。

「そこからはイノウエが完全にコントロールする。そして、観客が敗者に同情して顔をしかめるまで、正しいコンビネーションを選択し、意のままにそれらを操るだけだ」

 井上は、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝で元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ちして以来の試合。同記者は「これが、ドネアとのドラマチックな試合からは程遠いものになるはずの、土曜のマロニー戦について明かせる最大限のことだ。イノウエに対し、WBSS初戦でロドリゲスに敗れたオーストラリア出身のマロニーのオッズは現在、1.08倍と笑えてくるほどだ」とつづった。

 記事内ではどこのブックメーカーなのかは書かれていないが、英大手「ウィリアムヒル」では日本時間31日時点で井上1.08倍、マロニー7.00倍となっている。決戦まであとわずか。米記者も日本のモンスターに注目しているようだ。(THE ANSWER編集部)