レアル・マドリーは、セルヒオ・ラモスによる物議を醸すペナルティ獲得でFCバルセロナとの今季初のエル・クラシコを制した。1-1の同点で迎えた後半59分のVARの判定が鍵を握っていた。ジネディーヌ・ジダンはハーフタイム中にいかにして主審を欺くか…

レアル・マドリーは、セルヒオ・ラモスによる物議を醸すペナルティ獲得でFCバルセロナとの今季初のエル・クラシコを制した。1-1の同点で迎えた後半59分のVARの判定が鍵を握っていた。ジネディーヌ・ジダンはハーフタイム中にいかにして主審を欺くかを選手達に伝えたのだろう。それは彼らの十八番である。バルサはティボー・クルトワのゴールをこじ開けられず、終了間際にルカ・モドリッチに3点目を許して終焉を迎えた。
今季初クラシコのレアル・マドリー選手評は以下の通り。
■GK
ティボー・クルトワ(7点)
『決定的』
メッシが迎えた最大のチャンスを封殺した。その後も鋭い反応で自陣ゴールに鍵をかけた。彼の存在はマドリーの救いである。
■DF
ナチョ(3点)
『失格』
ダニ・カルバハルとオドリソラが不在の中、即興の右サイドバックとしてプレーしなければならなかった。ナチョが対峙したのはバルサの“左ウィング”だったジョルディ・アルバ。彼を抑えきれずアンス・ファティにも苦慮した。守備でも攻撃でも存在感のない男は身体的な不快感を訴えて交代した。
ラファエル・ヴァラン(5点)
『控えめ』
普段のような存在感はなかった。カバーリングではいつもより遅く、メッシとアンス・ファティに抜かれて落ち着かない。しかし、時間を追うごとに調子を上げ、要所を締めた。セルヒオ・ラモス(7点)
セルヒオ・ラモス(7点)
『狡猾』
アンス・ファティのゴールをカバーするのが遅れ、メッシやギニアビサウ出身の選手にポジションを奪われるなどのトラブルもあったが、レアル・マドリーでは最高の選手だった。フェデ・バルベルデのゴールに結びついたベンゼマへのパスはマドリーのキャプテンが起点となっている。狡猾な演技で審判を出し抜きPKを獲得。自らこれを決めて1-2とした。21回連続のPK成功。
フェルランド・メンディ(5点)
『ディフェンシブ』
攻撃ではなくまずは守備から。フランス人は守備的なタスクを必要とすることを最初の数分間で気付いた。メッシやデストに手を焼く場面もあったが堅実だった。
■MF
フェデ・バルベルデ(6点)
『鋭い出足』
ウルグアイ人は壮絶な身体能力を発揮した。ベンゼマからのスルーパスを完成させるために2列目から飛び出し、見事なゴールを突き刺した。中盤の穴を塞ぐためにピッチ狭し駆け回った。
カゼミロ(5点)
『潰し屋』
欠点を全て露呈した前半を終え、後半は調子を上げた。ピッチ上では守備に専念してメッシ潰しを徹底した。前半にペナルティエリア内でアルゼンチン人を倒したが主審は笛を吹かなかった。後半はポジションを正してチームメイトに支えられた。
トニ・クロース(6点)
『プロフェッショナル』
攻撃の構築にはあまり関与しなかったが、ミスもしないし、ほぼ確実に正しいポジショニングができている。後半はカゼミロと並んで中央を締めた。
マルコ・アセンシオ(4点)
『下流』
良いスタートを切り、攻撃でスペースを作っていたが、時間が経つにつれて貢献は薄れていった。守備での関与が少ないため、アンス・ファティのゴールでは置き去りにされた。パートナーのナチョをフォローアップできず、ジョルディ・アルバを自由にした。
■FW
カリム・ベンゼマ(6点)
『散発的』
前半はライン間の動きでバルサの守備陣を混乱させた。その中でフェデ・バルベルデのゴールをアシストした。しかし、その後のフランス人は姿を消す時間が多く、分刻みで色あせていった。後半のピッチに彼の姿は見られなかった。
ヴィニシウス・ジュニオール(4点)
『消える』
辛うじてピッチにいた。普段見せているような輝きもなく、散発的でもなかった。メンディにもベンゼマにも繋がらず、デストに消された。
■途中出場
ルーカス・バスケス(5)
『適応』
ナチョの負傷によって緊急出場したが、うまく試合に入った。経験を活かしてジョルディ・アルバとアンス・ファティのサイドにうまく対応した。
ルカ・モドリッチ(6点)
『決定打』
彼が副業をする番だった。フェデ・バルベルデが中盤に新鮮さをもたらした後に途中から出てきたベテランが試合を終わらせた。バルサを寄せ付けないように経験を生かし、最後の最後で白組の勝利を決めた。
ロドリゴ・ゴエス(-)
『時間稼ぎ』
疲弊したマルコ・アセンシオに代わって最後に出てきた。