サッカーのプレーの中で最も目を惹くのはやはりゴールだろう。しかし、時には得点者だけではなく、そのゴールをお膳立てしたラス…

サッカーのプレーの中で最も目を惹くのはやはりゴールだろう。しかし、時には得点者だけではなく、そのゴールをお膳立てしたラストパスが脚光を浴びるべき場合もある。今回の企画『Best Assist』(最高のアシスト)では、これまでに生まれた素晴らしいアシストを紹介していく。

今回はボルドーの元フランス代表FWハテム・ベン・アルファがマルセイユ時代に記録したアシストだ。

リヨンでプロデビューを果たしたベン・アルファ。2004-05シーズンからのリーグ4連覇を経験するなど、若くして才能あふれるドリブラーとして頭角を現した。

しかし、パフォーマンスのムラの多さから、その後加入したマルセイユやニューカッスルでは厳しいキャリアが続き、様々なクラブを渡り歩いている。それでも、マルセイユ時代の2010年2月7日に行われた、リーグ・アン第23節のヴァランシエンヌ戦では、華麗なアシストを記録している。

0-0で迎えた33分、左サイド深部のスローインから、オーバーヘッドキックで味方がボックス内に入れたクロスをベン・アルファがゴール前で受ける。このパスをゴールに背を向けた状態で受けたベン・アルファだったが、ここで相手の裏をかくヒールパス。後方から上がってきたFWルチョ・ゴンサレスの足元に華麗にパスを送ると、ゴンサレスがしっかりとシュートをボール左に流し込み、先制ゴールが生まれた。

このゴールで試合の主導権を握ったマルセイユは、その後も攻撃の手を緩めず、5-1の大勝を収めている。