このオフのFA市場では、中日のエース左腕・大野雄大投手が強烈な存在感を示しています。 「今年は巨人の菅野投手が13勝1…
このオフのFA市場では、中日のエース左腕・大野雄大投手が強烈な存在感を示しています。
「今年は巨人の菅野投手が13勝1敗と異次元の成績を残していますが、大野投手は勝るとも劣らない数字です。防御率1・92は菅野投手の2・02よりも良く、9完投に5完封と大車輪の活躍。奪三振数も菅野投手より上ですからね。先発完投型の投手に贈られる沢村賞は大野投手にこそふさわしいとの声もあるほどです」(在阪スポーツ紙記者・成績は10月21日現在)
しかし、そんな最強サウスポーも10年前の夏は、悔し涙に暮れたと言われています。
大学生の野球選手なら誰もが夢見る日本代表にまさかの落選を味わったのです。
2010年に時を戻しましょう。アマ球界は斎藤佑樹、大石達也、福井優也の3投手の「早大BIG3」や中大の澤村拓一投手が人気を集めていましたが、左腕では佛教大の大野投手が人気を集めていました。
「京滋リーグでは完全試合を達成するなど抜きん出た存在。4年春には優勝して全日本大学野球選手権に出場し、東京ドームでは北の強豪・東北福祉大を2安打完封。スカウト陣の評価を決定的にしました。当然、大学ジャパンに選ばれると思っていたのですが…」(前述の記者)
初の日本開催となる世界大学野球選手権の代表メンバーを選ぶため、平塚で合宿が行われます。ここで大野は懸命にアピールしますが、結果は落選…。当時のアマ野球担当記者は誰もが耳を疑ったそうです。
大学野球関係者は息を潜め、こう語ります。
「当時は大学日本代表が、プロ入りや社会人行きに『箔がつく』ブランドと化していました。実力至上主義というよりは、東京六大学や東都大学、首都大学や関西学生といった主要リーグの名門校から優先的に選ばれていた印象があります」
代表入りを逃した大野投手は、帰りの新幹線で涙を流し続けたと伝えられています。
同じ時、選考合宿に参加しながら、落選の憂き目にあった一流のメジャーリーガーもいます。
当時は八戸大の4年生だったレッズの秋山翔吾外野手です。全日本大学野球選手権では主軸として4強入りの原動力となったにもかかわらず、吉報は届きませんでした。
「秋山君も東京六大学や東都大学の選手だったら、間違いなく選ばれていたのではないでしょうか。大野君もそうですが、地方リーグから選んであげれば、非エリートの大学選手にも夢を与える結果になるというのに…。残念な選考でしたね」
二人の共通点は、悔しさをバネに必死に鍛錬し、10年後の今、現在の立ち位置を築いたことです。
当時の大学日本代表の中には、すでに現役を終えた選手もいます。そんな中、トップランナーとして球界をリードする大野選手と秋山選手の雄姿は、努力し続ければ必ずいいことがある、見る人は見ていると我々ファンに教えてくれるのです。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]