10月25日、京都競馬場でGⅠ菊花賞(芝3000m)が行なわれる。 このレースは、春のGⅠ皐月賞(中山/芝2000m)…
10月25日、京都競馬場でGⅠ菊花賞(芝3000m)が行なわれる。
このレースは、春のGⅠ皐月賞(中山/芝2000m)、GⅠ日本ダービー(東京/芝2400m)に続く「3歳牡馬クラシック三冠」の最終戦。今年は無敗の二冠馬コントレイル(牡3歳/栗東・矢作芳人厩舎)が、15年ぶり3頭目となる「無敗の三冠馬」になるかに注目が集まる。
前週のGⅠ秋華賞では、デアリングタクトが見事に「無敗の三冠牝馬」になった。コントレイルが勝って同年に牡牝の三冠馬が誕生すれば史上初のことになる。
コントレイルは3歳世代では実力が一枚も二枚も抜けており、三冠達成の可能性は極めて高そうだ。とはいえ、2着や3着を当てるのも競馬なので、菊花賞で好走しそうな馬を探っていこう。
菊花賞は年々減少している長距離戦。近年はスローペースの瞬発力勝負が多くなり、中距離タイプの馬でも好走するケースが増えている。だが、ステイヤー血統馬の激走も少なくないため、今回は血統面から見ていく。
まずは、アリストテレス(牡3歳/栗東・音無秀孝厩舎)。2歳時に京都・芝1600m戦で勝ち上がり、リステッドの若駒S(京都/芝2000m)とすみれS(阪神/芝2200m)2着に入るなどオープンでも安定した走りを見せた。この夏から秋にかけては、出雲崎特別(1勝クラス、新潟/芝2000m)、小牧特別(2勝クラス、中京/芝2200m)を連勝と力をつけている。

直近レース2連勝で菊花賞に臨むアリストテレス
同馬の父エピファネイアは2013年の菊花賞馬。同年春の皐月賞と日本ダービーはいずれも2着だったが、菊花賞では不良馬場のなかで2着に5馬身差をつける圧勝だった。4歳時にはGⅠジャパンC(東京/芝2400m)も4馬身差で圧勝。引退後に種牡馬入りし、初年度産駒は昨年デビューした。前述の三冠牝馬、デアリングタクトがその代表産駒だ。
エピファネイア産駒の距離別成績を見ると、距離が長くなるにつれて成績がよくなっている。2000m以下の845戦75勝、2着79回(勝率8.9%、連対率18.2%)に対し、2100m以上は61戦とレース数こそ少ないが、13勝、2着7回(勝率21.3%、連対率32.8%)と勝率は倍以上になる。
2500m以上に絞ると16戦5勝、2着1回(勝率は31.3%、連対率37.5%)とさらに数字は跳ね上がる。3000m以上の出走は今回が初めてだが、"長距離に強い種牡馬"と考えていいだろう。過去には1996年の菊花賞馬ダンスインザダークも、種牡馬としてザッツザプレンティ、デルタブルース、スリーロールスと3頭の菊花賞馬を送り出した。エピファネイアも同じような存在になっていきそうだ。
さらに、伯父リンカーンは2003年の菊花賞で2着に入った馬で、近親には日本ダービー馬フサイチコンコルド、皐月賞馬アンライバルド、ヴィクトリーがいる一流の牝系でもある。母の父ディープインパクトも三冠馬=菊花賞馬なので、父も母の父も菊花賞馬になる。このレースに相応しい血統馬と言えるだろう。
もう1頭、血統的な注目馬としてヴァルコス(牡3歳/栗東・友道康夫厩舎)を挙げておきたい。父ノヴェリストは英GⅠキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝12F)を5馬身差で圧勝するなど、芝2400m前後のGⅠを4勝したステイヤー。母の父はダンスインザダークで、母の兄にディープインパクトがいるという、この馬も菊花賞に縁のある血統だ。
春はゆきやなぎ賞(1勝クラス、阪神/芝2400m)を勝ち、GⅡ青葉賞(東京/芝2400m)でクビ差の2着。日本ダービーは14着、秋初戦のGⅡセントライト記念(中山/芝2200m)は5着でここに臨むが、長距離戦での実績は十分で、3000mでさらにいい走りを見せる可能性は十分にある。
以上、今年の菊花賞はコントレイルの三冠濃厚と見つつ、アリストテレス、ヴァルコスの激走にも期待したい。