ロペスとの4団体統一戦に判定負けで3つのベルトを失う ボクシングのIBF世界ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)が17日(日本時間18日)、米ラスベガスで3団体同級統一王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-11…

ロペスとの4団体統一戦に判定負けで3つのベルトを失う

 ボクシングのIBF世界ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)が17日(日本時間18日)、米ラスベガスで3団体同級統一王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-112、119-109、117-111)。史上5人目となる4団体統一の快挙を達成した。一方、6年7か月ぶりの黒星を喫したロマチェンコについて、英メディアは階級の変更など今後の5つのシナリオを予想している。

 保持していた3つのベルトをロペスに奪われたロマチェンコ。今後を占ったのは英紙「ザ・サン」だった。「32歳、凋落の怪物は自らのレガシーの修復のために何をするのか?」と見出しを打って記事を掲載し、5つの選択肢を予想している。

 第1の選択肢に挙げられたのがロペスとのリマッチ。しかし、同紙は契約書に再戦条項が入っていないとし、「新王者のロペスはそれぞれの4団体から防衛することに駆り立てられることになる。つまり、ロマチェンコは全ての栄誉を取り戻すためのリマッチを手にする可能性はとても少ない」と指摘している。

 第2の選択肢としては、1つ下のスーパーフェザー級に階級を戻し、WBO同級王者のジャメル・ヘリング(米国)とカール・フランプトン(英国)のタイトルマッチの勝者との対戦が挙げられている。

 記事では、ロマチェンコが体格の問題からライト級以上に階級を上げない方針を明らかにしていたことを報じた上で、「彼はかつてのタイトルを取り戻し、スーパーフェザー級で統一王者になるための挑戦をスタートさせるかもしれない」と分析している。

記事には井上尚弥の名も「彼の道のりで全てを破壊してきた」

 3つ目の選択肢も、スーパーフェザー級の一戦が挙げられていた。「タンク」の異名で知られるWBA世界ライト級正規王者ガーボンタ・デービス(米国)とWBA世界スーパーフェザー級スーパー王者レオ・サンタ・クルス(メキシコ)が31日(日本時間11月1日)に対戦予定。体重はスーパーフェザー級のリミットで行われるが、両者のタイトルが懸かる変則マッチだ。記事では勝者との対戦がロマチェンコの選択肢に挙がるとしている。

 記事では「タンク・デービスはフロイド・メイウェザーの庇護下にあり、ロペスがチャンスを掴む以前から、ロマを破壊することを常に運命づけられていた」と記載。元5階級制覇王者のメイウェザー陣営の若き新鋭デービスが勝利することを予想。「理想的なロマの相手」と分析している。

 4つ目には、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)の名前が挙げられている。同紙は「ナオヤ・イノウエ、日本の3階級制覇王者は彼の道のりで全てを破壊してきた。27歳はライトフライ級、スーパーフライ級、バンタム級を思うがままに猛襲している」とモンスターを評価。実現の可能性は極めて低いと思われるが、仮に対決するとなれば「(井上にとって)さらに高次元を目指す冒険になる」などと注目している。

 最後の5つ目の選択肢には現役引退と予想されているロマチェンコ。「精密機械」の異名で知られ、パウンド・フォー・パウンド(PFP)2位の実力者は、今後どのようなキャリアを歩むのだろうか。(THE ANSWER編集部)