サン・ロレンソ、エスパニョール、マンチェスター・シティ、ウェストハムでプレーした右サイドバックのパブロ・サバレタは、今月…

サン・ロレンソ、エスパニョール、マンチェスター・シティ、ウェストハムでプレーした右サイドバックのパブロ・サバレタは、今月16日に35歳にして輝かしいキャリアに終止符を打った。
アルゼンチン人ディフェンダーは、ヨーロッパでのキャリアを築き上げるために20歳で経済危機にあった母国アルゼンチンを離れた。ヨーロッパに移ったばかりの頃、バルセロナでメッシとの友好関係を築くと共に、アルゼンチン代表として3度のワールドカップを戦ったのに加え、U-20ワールドカップではキャプテンとしてタイトルを手にしている。
今回、サバレタが、これまでの自身のキャリアやメッシとの関係について『SPORT』の独占取材に応じてくれた。
Q.年齢的にもまだ続けられたと思いますが、引退を決めた理由は何ですか?
引退は可能性の一つだった。自分は違うチームでの新たな挑戦のチャンスを待っていたが、家族が住む場所を大きく変えるのはあまり望んでいなかった。最終的には、新型コロナウイルスによって自分はこの決断をせざるを得なくなってしまった。
Q.最後の試合がマンチェスター・シティ戦だったのは特別ですか?
あの試合が最後だったのは、この新型コロナウイルス感染拡大の中では多少なりともいい終わり方だったね。古巣シティとの対戦はとても特別な感覚だよ。
Q.18年間のプロフットボーラーとしてのキャリアを築きましたが、心残りは?
何もない。全ての決断を自分の頭と心で決めてきたし、これがフットボールだ。常に全力で過ごしてきた。
Q.アルゼンチン代表ではメッシ世代の1人ですが、タイトルを獲得できていないことは、心に傷を残していますか?
ユース年代の時に彼とプレーし始めて、南米ユース選手権、中国でのワールドユース選手権を勝ってきた。フル代表ではタイトルは掴み取ることができなかったが、長い間、我々はベストを尽くしてきた。ただ、大切なのはタイトルだ。あと一歩の所で、3度の決勝で敗れてしまった。残念なPKや延長もあった。我々は運に味方されなかったということもある。
Q.メッシにアルゼンチン代表で最初にあった1人だと思いますが、その時の印象は?
U-20アルゼンチン代表の当時の監督だったウーゴ・トカッリがコロンビアでの南米ユース選手権に向けて彼をエセイサ・トレーニング場に連れてきたんだ。小さくても相手を抜いていく彼の能力にみんな驚かされたよ。パラグアイとのフレンドリーマッチで素晴らしいゴールを決めたのを覚えているし、みんな口を開けて見ていたよ。
南米ユース選手権とワールドユースで最高の選手として地位を確立した。その後、バルセロナで我々はより仲がよくなった。それからは、フランク・ライカールトのバルサでトップチームに昇格して、彼の成長はとんでもないものになっていった。この世代のリーダーであり、フットボール史上最高の選手だ。
Q.今年はいろいろなことが起こりましたが、今後もバルセロナにメッシは残ると思いますか?
彼がどこにいくのかを考えるのは難しい。正直、私は今シーズン起こった一件に驚いている。メッシとバルサの長年の関係を考えると今回のようなことが起こるなんて思いもしなかった。しかし、個人的な決断はそれぞれに理由があるし、それは本人にしかわからない。もしメッシ本人がバルサに残ると決めたのであれば、いつものように最大限のコミットメントを見せてくれるだろう。
メッシが最高の選手であるがゆえに、バルサは今後も強いチームであり続けるだろう。ただ、彼がいなくなったら、チームにとっては最悪の出来事だ。彼が退団しないことを願うよ。それから、彼本人が今回の決断がみんなにとってどんなものになるか教えてくれたよ。きっといつの日か、自身を甘やかして、ニューウェルズ・オールドボーイズのユニフォームを着ているかもしれないね。将来のことは、自分にはわからないよ。
Q.フットボールはメッシにワールドカップという貸しがあると思いますか?
メッシに代表のタイトルという貸しがある。彼が世界一の選手だということは疑いの余地はないが、彼がアルゼンチン代表としてタイトルを勝ち取るところをぜひ見たいね。
パブロ・サバレタは、エスパニョールで102試合、マンチェスター・シティで333試合、ウェストハムで79試合に出場した。アルゼンチン代表では58キャップを記録した。