今年最大級のビッグマッチ、制したのはロペス ボクシングのIBF世界ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)が17日(日本時間18日)、米ラスベガスで3団体同級統一王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-112、119…

今年最大級のビッグマッチ、制したのはロペス

 ボクシングのIBF世界ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)が17日(日本時間18日)、米ラスベガスで3団体同級統一王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-112、119-109、117-111)した。下馬評を覆す番狂わせを起こし、史上5人目となる4団体統一の快挙を達成。今年最大級のビッグマッチを制した23歳のロペスは16勝で無敗を守り、32歳のロマチェンコは約6年半ぶりの黒星で14勝2敗となった。

 頂上決戦を制したのはロペスだった。初回は下馬評で不利のロペスがジャブを出すが、ロマチェンコはほとんど手を出さない。様子見の静かな展開で始まった。2回も距離をとるロマチェンコは、ラウンド終了間際にパンチをヒットさせた。飛び込めないロペスと距離を取りながら隙をうかがうロマチェンコ。3回以降も決定的な見せ場こそないが、ヒリヒリした展開となった。

 試合が動き始めたのは7回だ。ボディーを打つロペスに対し、ロマチェンコは右フックなどを当てる。8回にはロマチェンコが距離を詰めて手数を増やした。小刻みに動いてパンチをかわし、的確にパンチを当ててポイントを重ねる。しかし、ロペスも飛び込んでパンチを当てにいった。判定ながら主要4団体全てのベルトを手にしたのはロペス。「階級No.1」の座を奪い取った。

 長いボクシング史で4団体統一を果たしたのは、スーパーライト級のテレンス・クロフォード、ミドル級のバーナード・ホプキンスとジャーメイン・テイラー(いずれも米国)、クルーザー級のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)の4人しかいなかった。“テイクオーバー”(奪取)の異名を持つロペスはロマチェンコを退け、5人目の偉業をタレント豊富なライト級で成し遂げた。

“精密機械”の異名を持ち、全階級のボクサーを格付けしたランキング「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で2位のロマチェンコは14年3月以来のプロ2敗目。王座陥落で一気に3つのベルトを手放した。(THE ANSWER編集部)