サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~Question三原からクロスが江坂へ。オルンガはどこへ動いた? 柏レイソル…

サッカーIQラボ 〜勝負を決めるワンプレー~

Question
三原からクロスが江坂へ。オルンガはどこへ動いた?

 柏レイソルのオルンガが止まらない。昨季J2最終節京都サンガF.C.戦で8得点を挙げ、Jリーグの1試合最多得点者の記録を塗り替える、衝撃的なスコアで話題となったケニア代表FWが、J1の舞台でも無双状態にある。

 オルンガは第22節終了時点で出場21試合21得点を記録。得点ランク2位の小林悠(川崎フロンターレ)とエヴェラウド(鹿島アントラーズ)の12得点を大きく引き離してダントツの1位を独走している。しかもPKでの得点は1得点のみだ。

 オルンガの強みは193cmという体躯から繰り出す規格外のスピードとパワーだけではない。懐の深いドリブルは相手DFを簡単には飛び込ませず、パワーと繊細さを併せ持つ類稀なシュートセンスを有している。

 そして、ストライカーの嗅覚も申し分ない。そんなシーンが第16節サガン鳥栖戦でのシーンだ。



江坂が三原のクロスを呼び込む。次の瞬間、オルンガはどこへ動いただろうか

 前半25分、オルンガのクロスが流れたのを三原雅俊が右サイドで拾った。エリア内にはニアに江坂任、中央に呉屋大翔、ファーにオルンガがいる。次の瞬間、江坂がクロスを呼び込むが、オルンガはどこへ動いただろうか?

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Answer
ファーポスト前のスペースへ入り、江坂のフリックを押し込んだ

 カウンターからオルンガのクロスが右サイドへ流れ、それを三原が拾っている間に江坂がペナルティーエリアに進入した。三原がクロスをあげる動作に入る時、その江坂のポジショニングがまず巧みだった。



オルンガは江坂のヘディングの瞬間にファーポスト前へ。流れてきたボールを確実に押し込んだ

 江坂はDFエドゥアルドの右斜め後ろポジションに入り、エドゥアルドがボールと江坂自身を同時に視野に入れづらい位置を取っていた。これでボールを見ていたエドゥアルドは、江坂の姿を捉えるのが難しくなった。

 そして、三原がクロスのモーションに入るのとほぼ同時に、江坂はエドゥアルドの死角から飛び込みニアへ。そこへ三原からピンポイントのクロスが入る。エドゥアルドは江坂の動き出しに反応が遅れ、必死に足を伸ばすことしかできなかった。

 三原からのクロスを、江坂は頭に薄く当てて左斜め後方にヘディングのフリック。ボールは相手GKとDFの間を流れた。鳥栖の守備陣のほか、このフリックに誰も反応ができなかったが、唯一動いていたのがオルンガだ。

 オルンガは、江坂がヘディングのモーションに入った瞬間に、詰めのアクションを始めていた。ファーポスト前に流れてきたボールは、ハーフバウンドの難しいボールだったが、オルンガは力むことなく、確実に左足のインサイドで捉えて押し込んだ。

 派手なドリブル突破からのシュートだけではない、オルンガのストライカーの質の高さを証明する得点シーンだった。