トルソワはロシア杯第2戦で逆転優勝 フィギュアスケートのロシア杯第2戦がモスクワで開催され、11日の女子フリーでアレクサンドラ・トルソワが164・82点をマーク。ショートプログラム(SP)首位だった14歳カミラ・ワリエワ(ともにロシア)を逆…

トルソワはロシア杯第2戦で逆転優勝

 フィギュアスケートのロシア杯第2戦がモスクワで開催され、11日の女子フリーでアレクサンドラ・トルソワが164・82点をマーク。ショートプログラム(SP)首位だった14歳カミラ・ワリエワ(ともにロシア)を逆転し、合計240・59点で優勝した。4回転ジャンプを武器としてきた16歳だが、成長した姿に母国の金メダリスト2人が絶賛。「より大人になった」「プログラムが面白いものになった」などと評価している。

 トリプルアクセルに挑戦したSPでは3位だったトルソワ。フリーでは演目「ロミオとジュリエット」を見事に滑り切った。冒頭の4回転ルッツにミスが出たものの、続く4回転―3回転の連続トウループは成功。その後も転倒する場面はあったものの、単発の4回転トウループも成功させるなどしてフリー全体トップの得点を叩き出した。

 逆転でのロシア杯優勝を飾ったトルソワ。ロシアメディア「championat.com」によると、2014年ソチ五輪の団体、ペアで金メダルを獲得しているマキシム・トランコフ氏はフリーの演技について「トルソワが(SP首位のワリエワとの)10点近くの差を取り戻せるか疑いがありました。しかし今日はすべて十分に適切で、自身の滑りによってサーシャは勝利をつかみました」と絶賛している。

「トルソワはより大人になりました」と話している同氏は「SPではより芸術的な演技を見せました。振付の点から見て、彼女にとても大きな進歩がありました。振付師に大きく感謝する必要があるでしょう」とコメント。以前はシェルバコワ、コストルナヤの滑りに好みを示していたとしながらも「決してトルソワのファンではありませんでしたが、とても頑張って成長しました。今、それがとても目に見てとれます」と語っている。

1988年カルガリー五輪金メダリストも称賛「サーシャの演技により安定感がでた」

 また同メディアによると、1988年カルガリー五輪のアイスダンスで金メダルを獲得したナタリア・ベステミアノワ氏は、「トルソワが10点近い差を取り返すと予想していました」とフリーの演技前から逆転優勝を読んでいたことを語っている。

 フリーではミスもあったトルソワだが、同氏は「今日、彼女の滑りは申し分のないもの、とはいきませんでしたが、彼女はとても素晴らしかった。彼女が自分に高い目標を設置しそれに向かう、素晴らしいスケーターであるのが見えます」と向上心を称賛。続けてこう語っている。

「重要なのは、サーシャの演技により安定感がでたことです。彼女がとても練習しているのが見えます。そして彼女のプログラムはより面白いものになりました」「これがどれほどコーチ陣の成功であるかを議論することはできません。サーシャがどれほど素晴らしく練習して、自分の目標に向かっているかのみを議論することができます」

 今季からエテリ・トゥトベリーゼ氏のもとを離れ、エフゲニー・プルシェンコ氏に師事することになったトルソワ。金メダリスト2人は、ロシア杯での演技に成長を感じていたようだ。(THE ANSWER編集部)